田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

愛してるよ/夕日の中の理沙子(2)  麻屋与志夫

2009-01-21 10:55:54 | Weblog
理沙子は点滴台のわきにすわった。

「コウジ。

げんきだった。

まいにちこられなくてごめんね。

オリオン通りパートロールしているの。

学校をでて、ユニオン通りをぬけて、オリオン通りにでるの。

コウジとはじめてあった場所だもの……。

なつかしいよ。

あの本屋さんはなくなっちゃったよ。

コウジはやくなおって。

一緒にあるこうよ。side by side であるこうよ。

肩をならべてあるこうよ。

手をくんであるこうよ。

とぎどき、さいずりキスでもしながら……街中ではムリかもね。

げんきになって。

コウジの声きこえないとさびしいよ。

コウジ。すきだよ。

愛している。

はやく、げんきになってね」

玲菜がいる。ひとまえなのに、理沙子は泣きだしていた。

泣くまいしこらえているのに。なみだがほほをつたつていた。

玲菜がはげますように、理沙子の肩に手をおいた。

理沙子が玲菜の手をきつくにぎった。

「はじめは土気色だったの。

もうあのまま死んじゃうとおもった」

「たすけてもらわなかったら、わたしもこうなっていたの? そうなのね」

「あのものたちは、みられるのがきらいなの。

あのものたちの在りの姿をみる覚醒者が増えることがきらいなの」

「だからおそってくるのね」



one bite,please. ひと噛みして!! おねがい。
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ああ、快感。



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