3月16日 月曜日
●「キャー」という布を裂くような悲鳴。
表庭の門の辺りでカミサンの悲鳴がした。
孫娘に身ぶりでなにか説明しているらしい。
声だけがつづいて聞こえてきた。
そうだ、Mが大学合格のよろこびを伝えに来ているのだった。
わたしが駆けつけなくても心配ないだろう。
わたしはホリゴタツでうとうとしていた。
●「鳥の頭がある」それを聞いただけで、悲鳴のわけを納得した。
ブラッキーが小鳥を捕まえた。
頭と羽毛だけをのこして食べてしまったのだ。
食い散らかされた小鳥の死骸を見て、
カミサンは悲鳴を上げたと言うわけだ。
●さきほど、VIVAに猫たちのトイレの砂を買いにでかけた。
庭にでた。
中空を蝶が舞っていた。
いや蝶と見えたのは、鳥の胸毛だった。
あまりに軽いので、春風に浮かび、流されていたのだった。
まるで生きているようだった。
庭にはかなりの鳥の毛が散乱しているだろう。
孫娘に声高にはなしかけている。
「あしたはゴミの収集日よ」というカミサンの声が聞こえる。
鳥の死骸を孫娘にゴミ袋につめてもらっている。
2人の声を聞きながら、
孫娘とカミサンの動きを視覚化して脳裏に浮かべていた。
●春が来たわが家の狭小庭園でも、
自然の弱肉強食が展開されていると知るのはおどろきだ。
今日も遊びに来てくれてありがとうございます。
お帰りに下のバナーを押してくださると…活力になります。
皆さんの応援でがんばっています。
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怪談書きませんか/栃木県芙蓉高校文芸部
著者麻屋与志夫
250円(+税) (税込 270円)
古い怪談のある栃木。いま新しい怪談誕生。恐怖、戦慄保証付き
栃木には大中寺の七不思議がある。特に『馬首の井戸』や、秋成の日本吸血鬼物語の嚆矢(こうし)ともいわれている『青(あお)頭巾(ずきん)』は有名だ。―― その土地は、いま外来種ル―マニヤ吸血鬼の侵攻(しんこう)を受けている。吸血鬼監察官の文子と龍之介は敢然(かんぜん)とその敵に立ち向かう。龍之介のジイチャン翔太も愛する九(きゅう)尾(び)玉(たま)藻(も)と、命がけの抵抗をする。二組の恋人同士が最後にたどりついた境地(きょうち)、1000年の時空(じくう)を超えた愛の不滅(ふめつ)の物語。あなたは恐怖し、そして純愛に涙する。
角川ブックウォーカーで検索してください。
ジャンル文芸レーベル惑惑星文庫出版社名惑惑星
●「キャー」という布を裂くような悲鳴。
表庭の門の辺りでカミサンの悲鳴がした。
孫娘に身ぶりでなにか説明しているらしい。
声だけがつづいて聞こえてきた。
そうだ、Mが大学合格のよろこびを伝えに来ているのだった。
わたしが駆けつけなくても心配ないだろう。
わたしはホリゴタツでうとうとしていた。
●「鳥の頭がある」それを聞いただけで、悲鳴のわけを納得した。
ブラッキーが小鳥を捕まえた。
頭と羽毛だけをのこして食べてしまったのだ。
食い散らかされた小鳥の死骸を見て、
カミサンは悲鳴を上げたと言うわけだ。
●さきほど、VIVAに猫たちのトイレの砂を買いにでかけた。
庭にでた。
中空を蝶が舞っていた。
いや蝶と見えたのは、鳥の胸毛だった。
あまりに軽いので、春風に浮かび、流されていたのだった。
まるで生きているようだった。
庭にはかなりの鳥の毛が散乱しているだろう。
孫娘に声高にはなしかけている。
「あしたはゴミの収集日よ」というカミサンの声が聞こえる。
鳥の死骸を孫娘にゴミ袋につめてもらっている。
2人の声を聞きながら、
孫娘とカミサンの動きを視覚化して脳裏に浮かべていた。
●春が来たわが家の狭小庭園でも、
自然の弱肉強食が展開されていると知るのはおどろきだ。
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著者麻屋与志夫
250円(+税) (税込 270円)
古い怪談のある栃木。いま新しい怪談誕生。恐怖、戦慄保証付き
栃木には大中寺の七不思議がある。特に『馬首の井戸』や、秋成の日本吸血鬼物語の嚆矢(こうし)ともいわれている『青(あお)頭巾(ずきん)』は有名だ。―― その土地は、いま外来種ル―マニヤ吸血鬼の侵攻(しんこう)を受けている。吸血鬼監察官の文子と龍之介は敢然(かんぜん)とその敵に立ち向かう。龍之介のジイチャン翔太も愛する九(きゅう)尾(び)玉(たま)藻(も)と、命がけの抵抗をする。二組の恋人同士が最後にたどりついた境地(きょうち)、1000年の時空(じくう)を超えた愛の不滅(ふめつ)の物語。あなたは恐怖し、そして純愛に涙する。
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