田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

早春の朝の会話。  麻屋与志夫

2018-03-26 12:03:49 | ブログ
3月26日 Mon.

●朝早く顔を洗おうと洗面室に入っていくと、外でカサコソと幽かな音がする。裏の工事現場の騒音をきらって外猫ちゃんたちがこのところ寄りつかない。ひさしぶりで、あるいは……ネコちゃんのオデマシかと廊下に出た。ガラス戸をそっとあける。忍び足で、デッキへ。

●小さな背中がかがんでいる。カミサンが鉢植えのバラを眺めていた。パジャマ姿だ。暑さ寒さも彼岸まで、という、その彼岸も過ぎた。外気温度は15度くらい。このぶんだと、桜も今週中にはほころび始めるだろう。

●「ことしは風を引いていたので、薔薇の植え替え、できなかったわ。キレイに咲いてくれるかしら」

●カミサンの声には不安感はない。薔薇の花を夢みてパジャマ姿の声ははずんでいる。それがいかにも早春らしかった。

●朝食をすませてから表庭に出た。チンチョウゲの芳香がここちよい。ツル薔薇はいっせいに芽を吹きだしている。

●「藤の花芽ももうすぐ吹きだすわ」
「あれって芋虫みたいに見える」
「そうね。あんなにキレイな花にかわるなんて毎日みていても信じられない」
カミサンは紫色の豪華な花房をイメージしているのだろう。それがいかにも早春の朝にふさわしく思えた。


  今日も遊びに来てくれてありがとうございます。
 お帰りに下のバナーを押してくださると…活力になります。
 皆さんの応援でがんばっています。


にほんブログ村




最新の画像もっと見る

コメントを投稿