山形県上山市のはずれひっそりたたずむ楢下の宿。
上山は「こんにゃく番所」まではよく行く。
いつもここでストップしてその先には行った事がない。
地図を見ると「楢下宿」と小さく書いてある。
どんな所なのか行ってみた。
めったに車も通らない細い道路の両側に住宅が並んだ普通の街道。
しかし、宿場町のおもかげを感じる町並みだ。
のんびり進んで行くと左手に大きな昔風の家があり旗もはためいている。
案内所らしき小屋があるので寄ってみる。
先ほどまで農家の軒先にズラリと並ぶ干し柿を見ながら、
「カリカリの甘柿を食べたいよね~」
「甘柿って東北には少ないんだよね」
と言ってた我々の目に留まったのは、甘柿50円の文字。
ここが入場料200円を支払う受付でもあった。
中年の女性がこの建物の中を案内してくれる。
めったに観光客は来ないそうだ。
この建物は県の指定文化財・脇本陣滝沢屋である。
推定250年前の建造物だという。
中を案内されながら見てまわる。
これだけの物がなぜ知られていないのか不思議である。
もっと世に出してあげたい。
感動にひたりながらもあの甘柿の事はしっかり覚えていて帰りには全部買い込んで車に乗る。
宿場の地図をを見ながらゆっくり走る。
眼鏡橋と呼ばれる橋が2つある。
そのうちの1つ、新橋(上山市指定文化財)
友人の1人は最初に見た滝沢屋を出る時に頭をぶつけ、最後に見た大黒屋?でも思いっきりぶつけた。
昔の家はなぜこんなに低い出入り口なんでしょ。
っていうか、2度もぶつける人も珍しいが・・・・
こうした建物が街道沿いに何カ所か見られ自由に見学出来る。
また、この楢下宿はコの字型に道があったという珍しい宿場であった。
明治時代にまっすぐな道路ができ、道路から外れた地域はひっそりと取り残されたようだ。
そのため古い建造物が現存しているのだ。
私達はこの全ての場所で他の誰にも逢わなかった。
上山市ももう少し力をいれてアピールしたらいいのに。
観光バスや乗用車があれだけ訪れる「こんにゃく番所」に大きな看板でも立ててこの観光客に足を運んでもらったらいいと思う。
もっとみんなに見てもらいたい「楢下宿」であった。
いつも気の合うお仲間と一緒にお出かけできて、うらやましいです
甘柿のお味はいかがでしたか?
なので私はみんなが寝てる間に温泉に浸かりまくっていました。
甘柿、美味しかったですよ。
1コ50円なのでいっぱい買い込みました。
相変わらず行動的ですね。
楢下宿は今でこそひっそりした地区ですが、その昔は参勤交代の宿場として栄えたようです。
楢下の先の金山峠を一日がかりで越えて、七ヶ宿で休み白石を通って江戸へ上ったようです。
金山峠は夏でも鬱蒼としており、九十九折の狭い道の難所だったようです。今でこそ車で峠越えが出来ますが、当時は大変だったことが容易に想像できます。
確かに、おんせんたまごさんが言われるように、せっかくの歴史的に意義のある史跡をみんなに見てもらう発信力が弱いような感じがします。
上山市も本陣復活には努力したのでしょうが。
わたしは、眼鏡橋の石の組み方に感心しました。
今日は近場の小野川温泉の尼湯で終りました。
いつか機会があったらその金山峠を越えて七ヶ宿に抜けて仙台に帰りたいと思います。
眼鏡橋は明治時代に作られたといいますからすごいですね。
小野川温泉の尼湯、熱いけどキリリとした良いお湯です。
そこが近場だなんてうらやましいですよ。