「姫、行きましょう。姫を送り届けるのがナイトの務めですから」クサイセリフが簡単に言えた。
あずは下を向いたまま助手席に座った。助手席のドアをしめてから、僕は運転席に回った。
「長い旅でしたね。でも僕が王子様のところまでお連れします」と僕がエンジンをかけて、あずは鼻をすすった。「コージ君はナイトなの?」
「王子になるにはもっとアイテムや経験値をためないと」
「私が壁に投げ付けるとか」
魔法でカエルにされた王子の話にたどり着くまで、すこし時間がかかった。ナイトっていうよりカエルのほうが僕らしいかな。
「王子になれるまで待ってくれますか?」
「OK」
あずは目を押さえたまま、ときどきしゃくり上げた。ハンカチをダウンのポケットに入れていたのを思い出して、僕はすこし後悔した。
あずは下を向いたまま助手席に座った。助手席のドアをしめてから、僕は運転席に回った。
「長い旅でしたね。でも僕が王子様のところまでお連れします」と僕がエンジンをかけて、あずは鼻をすすった。「コージ君はナイトなの?」
「王子になるにはもっとアイテムや経験値をためないと」
「私が壁に投げ付けるとか」
魔法でカエルにされた王子の話にたどり着くまで、すこし時間がかかった。ナイトっていうよりカエルのほうが僕らしいかな。
「王子になれるまで待ってくれますか?」
「OK」
あずは目を押さえたまま、ときどきしゃくり上げた。ハンカチをダウンのポケットに入れていたのを思い出して、僕はすこし後悔した。