On The Road

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6-22

2010-03-14 20:41:58 | OnTheRoad第6章
 「姫、行きましょう。姫を送り届けるのがナイトの務めですから」クサイセリフが簡単に言えた。
 あずは下を向いたまま助手席に座った。助手席のドアをしめてから、僕は運転席に回った。

 「長い旅でしたね。でも僕が王子様のところまでお連れします」と僕がエンジンをかけて、あずは鼻をすすった。「コージ君はナイトなの?」

 「王子になるにはもっとアイテムや経験値をためないと」
 「私が壁に投げ付けるとか」

 魔法でカエルにされた王子の話にたどり着くまで、すこし時間がかかった。ナイトっていうよりカエルのほうが僕らしいかな。

 「王子になれるまで待ってくれますか?」
 「OK」

 あずは目を押さえたまま、ときどきしゃくり上げた。ハンカチをダウンのポケットに入れていたのを思い出して、僕はすこし後悔した。


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