On The Road

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6-12

2010-03-10 07:34:56 | OnTheRoad第6章
 「海まではすぐだけど、コートを着ていったほうがいいわよ。お昼までには戻ってきてね」とオバサンが言った。「ウチのがはりきって作ってるから」

 波の音を頼りに僕たちは砂っぽい道を歩いた。オバサンが言うように、セーターだけでは寒そうだ。
 ちょっとした防砂林の向こうはすぐ砂浜だ。防砂林を抜けたら風が強くなって思わず足が止まった。でも、あずは止まらない。

「あず」と僕は呼んだ。「急ぐと転ぶよ」。ホントはあずがまた離れていってしまいそうで恐かった。

 砂に足を取られながら「セーシュンを卒業しようよ」とあずが答えた。「クサイくらいセーシュンしよう」

 僕も足を取られながらあずにかけよった。「スズキさん、走って」。悪条件ながら、あずは全力で波打ち際を走った。
 「1周は終わったよ。すこし力をぬいて」。あずの力がゆるむのがわかる。

 「折り返して。ゴールだけを見て、まっすぐ」。僕は20メートルくらい離れて両手を広げた。
 「スズキさん、走って。ゴールはもうすぐだ。キミが目指すゴールでいい」


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1 コメント

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朝です。 (コージ)
2010-03-10 07:38:01
夜遅くなりそうなので、朝更新していきます。最近遅くなりがちでした。すみません。
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