情報課は情報部になって、今月の給与には特別手当がつく。斉藤は期待というより確信して、会社に向かった。昨日の戦果は自分ほどではないにしても、かなりな利益を上げているはずで、1人が5万円ずつだとして10人で50万円。会社が特別手当を出さないはずがない。高槻課長が部長になるとともに、自分は課長になって部下がつくかもしれない。25歳独身で課長なんて、リアルな女の子が放っておかないかも。
斉藤は自然と顔がほころんで、「悪いな。でも、俺は2Dしか興味がないんだ」と呟いた。だからと言って、リアルな女の子にちやほやされるのも悪くない、と思う。25年の人生で、2D以外の世界でちやほやされた経験はないから、想像の域を出ないが。
バスを下りて会社のビルに入る時、斉藤は受付の女性に「今日もいい天気ですね。おはようございます」と声をかけた。受付嬢は斉藤の社章を見て挨拶を返した。社章がなければ取引先の人だと思った。毎朝ここに座っているが、こんなに元気に挨拶をしていく社員なんかいない。
「情報部は5階でいいですよね?」
情報部が情報課になったことを知らない男は社員ではないかも。受付嬢は男に声をかけようとした。
「あ、いいよ。場所は分かってる」と斉藤はエレベーターに向かった。受付嬢は保安室の内線を押した。
斉藤は自然と顔がほころんで、「悪いな。でも、俺は2Dしか興味がないんだ」と呟いた。だからと言って、リアルな女の子にちやほやされるのも悪くない、と思う。25年の人生で、2D以外の世界でちやほやされた経験はないから、想像の域を出ないが。
バスを下りて会社のビルに入る時、斉藤は受付の女性に「今日もいい天気ですね。おはようございます」と声をかけた。受付嬢は斉藤の社章を見て挨拶を返した。社章がなければ取引先の人だと思った。毎朝ここに座っているが、こんなに元気に挨拶をしていく社員なんかいない。
「情報部は5階でいいですよね?」
情報部が情報課になったことを知らない男は社員ではないかも。受付嬢は男に声をかけようとした。
「あ、いいよ。場所は分かってる」と斉藤はエレベーターに向かった。受付嬢は保安室の内線を押した。