パンデミック時代のニュースメモ

備忘録として、流行病など、気になるマスコミ、ユーチューブのニュースをメモしていきます。

荒川博士:コロナワクチンによるプリオン病と神経変性の可能性

2021-09-06 05:20:30 | 流行病

 マサチューセッツ工科大学 (MIT) の総説論文から

コロナワクチンのスパイクタンパクは血管を障害する毒性を持ち、脳の血管を傷付ける事で頭痛、吐き気、めまいやブレイン・フォグを引き起こしたり、脳梗塞などの原因となる事があります。これは短〜中期の副反応です。脳に対する長期的な副反応 (副作用) としては、スパイクタンパクがプリオンとして作用し、脳変性を起こす可能性が指摘されています。これはスパイクタンパクのアミノ酸配列から推定されるもので、接種から長期間が経ってみないと実際には分からない事の一つです。プリオンは微量の摂取でも長い時間の末にプリオン病を発症する事が知られており、将来的な不安要素になる可能性があります。

プリオンによって引き起こされる代表的な病気は「狂牛病」で、これはウシの病気です。正式には「牛海綿状脳症 (BSE) 」と呼ばれます。ヒトの代表的なプリオン病は「クロイツフェルト・ヤコブ病 (CJD) 」です。全身の不随意運動と急速に進行する認知症を主徴とする中枢神経の変性疾患で、弧発性または家族性に生じ、脳組織が海綿 (スポンジ) 状に変性します。クロイツフェルト・ヤコブ病は1920年代初頭にドイツの神経病理学者クロイツフェルトとヤコブによって発見されました。長い潜伏期間を経て発症しますが、発症してからの平均余命は1〜2年あまりです。根治療法は現在のところ見つかっていません。

クロイツフェルト・ヤコブ病と似た病気にクールー病があります。これはもともとパプアニューギニアの風土病として知られていました。ニューギニア島では葬儀の際に追悼の為に死者の脳を食ベる習慣があったのですが、この食人の習慣をやめたところ、クールー病は発生しなくなりました。そのためクールー病患者の脳を食べる事によりクールー病が伝染するのではないかと推測されたのです。

また、クロイツフェルト・ヤコブ病には医療行為を原因として感染する医原性の感染経路も知られています。ドイツ、ブラウン社製のヒト乾燥硬膜 (ライオデュラ) を移植された患者の多数がクロイツフェルト・ヤコブ病に感染した事故は世界的な問題となりました。

「狂牛病 (牛海綿状脳症 (BSE)) 」は1986年にイギリスで初めて発見され、家畜であるウシの間で急増しました。その後1993年にはイギリスで15歳の少女の「クロイツフェルト・ヤコブ病 (CJD) 」の発症例が報告されました。変異型クロイツフェルト・ヤコブ病の死者は推定を含めると169名になります。また、狂牛病の牛肉を食べた事により狂牛病が人間に伝播した可能性が推察され、大きな社会問題ともなりました。日本でも米国からの牛肉の輸入が禁止され、牛丼チェーン店によっては牛丼がメニューから消えたりといった事が記憶にある方も多いでしょう。狂牛病の感染源は飼料として与えたスクレイピー感染羊の汚染肉骨粉と考えられています。ウシのプリオン病は狂牛病ですが、ヒツジやヤギのプリオン病が「スクレイピー」です。どちらも脳神経の変性による病気です。確率は高くはないのですが、このように種を超えて感染する事もあり得るのです。

1960年代、放射線生物学者のティクバー・アルパーと生物物理学者のジョン・スタンレー・グリフィスは、伝達性海綿状脳症の原因は細菌でもウィルスでもなくタンパク質のみからなる感染性因子によって引き起こされる、という仮説を提唱しました。スクレイピーやクロイツフェルト・ヤコブ病を引き起こす謎の感染性因子は、核酸を損傷するはずの紫外線放射に耐性を持つため、遺伝子を持たない感染因子であると考えられたのです。1982年カリフォルニア大学サンフランシスコ校のスタンリー・B・プルシナーは、仮説上の存在だった感染性因子の精製に成功し、これを「プリオン」 (prion) と命名しました。「タンパク質 (プロテイン) による感染性因子」という意味です。プリオンを構成するタンパクはプリオンタンパク質 (Prion Protein, PrP) です。感染型と非感染型の両構造を取る事ができます。そして1997年プルシナーは、プリオン研究の業績によりノーベル生理学医学賞を受賞しました。

プリオンは脳の変性を誘発する感染性因子ですが、DNAやRNAを持っていません。ではなぜ遺伝子無しに「遺伝」する事ができるのでしょうか。

プリオン仮説によると、プリオン病の原因は誤って折りたたまれた (ミスフォールドした) タンパク質です。このミスフォールドタンパクが、正常型 (PrP c; cはcellular、つまり「細胞性の」) 構造を有するタンパクに接すると、自身と同じ異常型 (PrP sc; scは「スクレイピーの」) 構造に変換してしまうのです。こうして次々とプリオンタンパクの間で異常型構造が伝播し、正常型が異常型に変化していきます。既知の全プリオンはアミロイド構造体の形成を誘導します。アミロイドとは、タンパク質が重合する事で密集したβシートから成る凝集体です。この変形構造は極めて安定で、感染組織に蓄積する事により組織損傷や細胞死を引き起こします。プリオンはこの安定性により化学的変性剤や物理的変性剤による変性処理に耐性を持ちます。

現在は異常プリオン蛋白質の中枢神経への沈着が神経変性の原因であるとの仮説が有力です。異常プリオンはもともと存在する正常プリオン蛋白質を異常プリオン蛋白質に変換していくため、ごく少量の摂取でも感染の可能性があります。医原性・変異型の潜伏期間は約10年で、クールー病では50年を越すものも報告されています。

・・・

コロナワクチンによるプリオン病と神経変性の可能性について: マサチューセッツ工科大学 (MIT) の総説論文から|荒川央 (あらかわ ひろし)|note

コロナワクチンのスパイクタンパクは血管を障害する毒性を持ち、脳の血管を傷付ける事で頭痛、吐き気、めまいやブレイン・フォグを引き起こしたり、...

note(ノート)