昨日は骨髄移植の準備で病院へ。
第2回目の自己血採取なのさ。
この扉の向こう側に自己血採取の部屋がある。
とても気が重いのに扉は自動ドアで軽い。
ボク、注射が大嫌いだからさ。(好きな人は少ないと思うけれど)
今回で自己血採取はおしまい。
だからがんばる。笑
血液部の先生は可愛らしい女医。
痛さには女医とか可愛いとか残念ながら全く関係ないようだ。(ボクの感覚だけれど)
今日は血の出が悪いみたい。
まずは右腕にブスッと刺してみたけれど
先生「出ないね」って。
おいおい、簡単に言うなよ。外したんじゃないのと少し疑う。
先生「前回も右腕だったからかな、血管は見えているけれどおかしいな」ってそんな感じなの。
先生「じゃあ左腕行ってみますか」と軽いノリ。
ボク「次で決めてくださいよ。ボク痛いの嫌ですから」と主張しました。
先生「じゃあ左腕いきますか、どこがいいかな」
ボク「刺す時言ってくださいね。ボク、見ていないんだから」
先生「はいはい、わかりました、じゃあいきます」とボクの心の準備を無視してすかざず刺したマイペースな先生。
左腕にブスッと。
先生「あれ、こっちも出ないな、血管が細いのかな、もう少し浅くしてみよう」
刺した針を少し抜くような感じで位置合わせ。
先生「お、キタキタ」
看護師「キマシタね、キテマスキテマス」。
ボク「君たちMr.マリックか」と突っ込んだらニヤッと笑ってた。
でも、
看護師「先生、血液が止まりました。泡が入ってます」。
先生「あ、刺さりが浅かったか、もうちょっと深くしてみよう」。
ボク「いてー、いいから早くやって」。
先生「おかしいな、出ないね」
看護師「一旦抜いて仕切り直しますか」
ボク「3ラウンド目に行くってこと?今回で決めてよ」
先生「これ出ないね、ダメだな」
看護師「そろそろ針抜いたほうがいいんじゃないですか」
ボク「・・・どうでもいいですが痛いんですけれど」
先生「多分脱水症状かもね、水飲んでドロドロ血をプリプリ綺麗にしましょう」
ボク「じゃあ、飲み物買ってきます」
看護師「売店は出口を出て右に行って・・・」
そしてちょっと休んで3回目のトライ。
先生「針の相性が悪いかもしれないから別の針のやり方で採りますね」
ボク「なんでもいいけれど、次こそ決めてよ。外さないでよ」って。先生ニヤリ。
そしてブスッと刺した。
先生「きたね」
看護師「キテマスキテマス」
ボク「またマリックが始まった」。二人はニヤリ。
看護師「順調だね。この調子」
先生「やっぱり水分不足だったね」
ボク「先生、1回目で気づいてよ。」
先生「めんごめんご」
ボク「・・・」ズッコケそうになりました」
順調に200ccの自己採血。
どこかの誰かのために痛い思いしてこんなことしてる。
Instagramで白血病のハッシュタグで検索すると
若いのに白血病に正面から向き合っている人に出会う。
ボクはそんな人達を助けなければというか正義感とか強い意志は特にない。
ボクは自分の骨髄が余っているから分けてあげる。
そのくらいの気持ち。
よく「すごいね、よくやるね」とか言われるけれど
余っているもの分けてあげるだけだから特にすごいことじゃない。
無いものを作り出して分けてあげるわけじゃ無いし、
あげたら無くなるものでもないしね。
と言うことで無事完了しました。
病院に近い駐車場は屋外駐車場。
車内は灼熱地獄になることが前回気づいた。
だから今回は屋根付き立体駐車場に駐車(ちゅうしゃを変換すると注射となることが嫌)。
ブスッと刺してぐりぐりした左腕が痛い。
まあ、痛いと言うのは生きている証拠だからと自分に言い聞かせて笑ってみる。笑
それよりボクの頭の中は「さあ、お昼は何食べようかな」って。
ボクの移植に向けての準備は完了。
あとは病室の部屋着をどうしようかなって。
借りようか、自分で持って行こうか。
病室ではオサレでいたいし・・・
病室のマグカップはどれにしようとか。
ボク、相変わらず能天気です。
どこかの誰だかわからない患者さんへ。
君の方はそろそろ最終準備に入る頃かな。
多量の抗がん剤でとても苦しい時間を過ごさなければいけないと思うけれど
もう少しです。君の、そして君の周りの人たちが笑顔になれることを祈ってます。
- 患者さんがおっさんだったら -
「おっさん同士仲良くやろう。ボクの骨髄液、エスプレッソとワインで出来てるからいい感じだよ」
- 患者さんが女性だったら -
「ボク加齢臭はしないから安心して。意外にピチピチしていい匂いしますので」
なんちってね。
採取まで美味しいの食べて飲んで運動して新鮮で栄養たっぷりの骨髄液作るよ。
待ってろよ。もうすぐ分けてあげるから。
ちょっと癖があるかもだけれどね。笑