松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆よそもの、わかもの、○○もの(新城市)

2010-12-20 | 1.研究活動
 新城市自治基本条例大茶話会に、サガジョの学生21名と参加した。新城市自治基本条例の検討会としては第17回にあたり、これについてはこのブログでも一連の記事として書いるが、今回は特別編として、別に書いてみよう。
 朝8時に相模大野の大学を出発し、途中ゆっくりと休みながら、1時すぎに会場に到着した。 
 会場はいつもの文化会館。約80名が参加した大茶話会となった(大茶話会といっても、お茶を飲むのではなく、お茶のまち、新城らしいネーミングをしたもので、まちづくりワークショップである)。
 今回のメインテーマは、情報で、それをキーワードに意見交換が行われた。同時に、事実上、重要なテーマとなったのが、市民概念もつながる、「よそもの、わかもの」である。私たちのような、よそもの、わかものが、自治基本条例づくりの集まりで受け入れられるのか、他方、よそものが、わかものが、ほかのまちのために、知恵を出せるのか、その試金石にもなった。
 大茶話会は、大成功だったと思う。終了後、話の輪があちこちにでき、心地よい余韻が、会場に残っていた。
 私にとっても、うれしいことがたくさんあった。21人もいると、とてもおとなしくて、見知らぬ人と話すのが苦手な学生もいる。大丈夫かと様子を見ていたが、最初はもじもじとしていたが、グループの雰囲気に後押しされて、見違えるように話をしていた。
 最後のまとめでもいったが、大事なのは「機会」だと思う。場が用意され、機会が与えられれば、それまで、しまってあった力が引き出されてくる。あらためて、私たちが目指すものを確認できた。
 自治とは、住民のその力を引き出すことであるし、それをするのが自治経営なのだと思う。名古屋のように、あえて対立軸をつくり、抵抗勢力を演出するのは、結局、市民をその程度のものと馬鹿にしているのだろう。
 頭ごなしの押し付けや、違うからといった排除は、潜在的な力を封じ込め、まち全体のパワーを減殺してしまう。自治基本条例は、自治の関係者それぞれが持っている力を引き出す、励ます条例だと思う。その意味で、条例とはいっても、これは文化と同義語で、それをこの新城では創っているのだと思う。
 最後のまとめは、短めな話になったが、そんな学生たちを見ていると、「うるっ」と、きそうだったので(実際にきたので、あわてて)、早々と切り上げようと考えたのである。

 この日の夜は、大茶話会の参加者でもある市会議員の下江さんの家業である「赤引温泉」に泊まった(看板はどう書こうか迷ったらしく「松下先生ご一行」となっていた)。猪肉が売りの旅館で、先に書いた、最初は「もじもじ」していた学生が、「先生2人前食べました」といっていた。お風呂で、地元の人と一種になり、ここでも気持ちのよい話となった。
 翌日は、お忙しいところ、鳳来山や長篠城を案内してもらった。午後からは、自治基本条例の新城市の主担当であるMさん(現役のお坊さんでもある)にバトンタッチし、豊川稲荷の内部を案内してもらった。
 学生たちにとっても、まちのことを考えるよい機会になったと思う。
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