カリフォルニア便り ーFROM OQ STUDIOー

~南カリフォルニアから~
陶芸家の器と料理、時々王様の日々

アロマなワンプレート・ディッシュ♪

2011年11月04日 | Food

人様のお宅にお招き頂いた様な場合でなく、

あくまでも自宅でのお食事について、正直な気持ちを申し上げますと、

私はテーブルの上に沢山のお料理が並んでいる風景が好きです。

一皿一皿が高級であったり、珍しかったり、手間のかかるものである必要はないですし、

夕べの残り物が、目先を変えて並んでいても一向に構わないのです。

私は自分で料理をし、器を焼きますから、テーブルに並んだお料理には、

ささやかだけれど私の思いや、ちょっとしたストーリーがあったりして、

それをいちいち人に説明する様な野暮な真似はしませんけれど、

大袈裟に言えば、テーブル一杯に並んだ料理が私の歴史だったりするのです。

ですが、私が私を満足させる為には、自分が長時間キッチンに立たねばならないのが難点。

いつもいつも、そんなことをしておりますと、色々差し障りも出ます。

そこはバランスを見ながらということになります。

時間がなかったり、重いお食事は遠慮したい気分の時のための、

ワンプレートディッシュのレシピも取り揃えていますので、今日はその中から一品。

 

ワンプレートで食事を完結する場合に、私が特に心がけますのは、

栄養のバランス、味や食感のリズム、香り、そして心の満足です。

ビタミン、ミネラルといった大切な栄養素に、良質のタンパク質。

それぞれの食材の持ち味を活かしながら、それを取りまとめてくれるのがハーブです。

ハーブのアロマセラピー効果は、食材としてのハーブにも期待出来ます。

これらの条件を満たしてくれる一品。

秋の味覚、チキンとキノコのハーブソテーです。

鶏のもも肉は、黄色い脂を出来るだけ丁寧に取り除き、フォークで所々穴を開けます。

一口大に切って塩こしょうをし、最低30分、可能ならば2~3時間置きたいところです。

時間を置くことで鶏肉の中まで程よく味が入りますのと、塩の脱水効果で鶏の臭みが抜けます。

ミネラルの宝庫、マッシュルームと、血液を浄化してくれるタマネギ

タマネギはこの場合繊維を断ち切るようにスライスします。

これでキノコとタマネギの火の通り具合を揃えることが出来ます。

加熱しても変化し難いビタミンを多く含むジャガイモ

こちらは薄くスライスして電子レンジで柔らかくなるまで加熱します。

この時、ジャガイモの下にキッチンペーパーを敷いて加熱しますと、

水分を吸い取ってくれます。これを更にざるに上げて水気を飛ばしておきます。

イタリアンパセリ、ローズマリー、タイム。

この日は生のタイムが有りませんでしたのでドライのものを使いました。

ドライタイプでは、ハーブ・ド・プロバンスというミックスが市販されていますが、

そちらをお使いになられても大変結構です。

オリーブオイルで鶏肉を両面こんがり焼き付け、火を通します。

こんがり焼き付ける為には、フライパンの中をかき混ぜないで我慢することが重要です。

かき回す度にフライパンの温度が下がり、焦げ目が付くより先に水分が出て来て、

焦げ目が付く頃には、すっかり火が通り過ぎてしまいます。

火が通りましたら、ひとまずこちらをお皿に取っておきます。

鶏肉が冷めてしまわないうちに次の仕事をしますが、

心配ならアルミフォイルで覆っておくとよろしいです。

このフライパンには、鶏の旨味が残っていますので洗わず使います。

フライパンに、オリーブオイルを少量足して、

キノコ、タマネギ、ジャガイモ、ハーブを同時に入れ、サッと炒めます。

すぐに塩こしょうをします。これは熱の通りを早くする為です。

この時も、あまりかき混ぜず、全体に所々焦げ目が付くのが理想です。

生で食べるのは遠慮したいジャガイモには既に火が通っているので、

とにかく時間をかけすぎないことが、食材の勢いを殺さないコツです。

 火が通り、全体が馴染みましたら、火を止めてバターをひとカケ投入。

これでコクと艶が出ます。

 

炒めたキノコとジャガイモを下に敷き、上にチキンソテーを乗せます。

最後にローズマリーの枝を飾って。出来上がり。

ローズマリーはハーブの中でもとりわけアロマの強い物ですので、

枝ごと調理して食材に香りを移し、直接口に入らないようにする方が私は好きです。

 

ワンプレートに心と身体に嬉しいものがギュッと詰まった、

私の大好きな一品です。

さー、お待たせ!冷たい白ワーンを開けて下さい~

 

では

 



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