もんく [とある南端港街の住人になった人]

伝統が作られる時間は

バリ島に行くと多くの伝統芸能が見られる。
ガムラン、レゴンダンス、バロンダンス、ケチャなどなどいろいろある。

これらの伝統芸能っていつごろからあるの? 数千年? 数百年?
いやいや20年前に作られたものだったり、もっと新しいものもある。UBUDであのレゴンダンスが行われ始めたのだって数十年の単位での話だ。図書館の本にちゃんと書いてある。逆の意味でびっくりする。ケチャだって西洋人が映画にするために作られた芸能だ。元になるものはあったにせよ、映画の歴史よりも確実に新しいなんてね。

同じバリについてだが、新しい建物を作るときにはバリの様式を取り入れなくてはならないと言う法律がある。そのために各家の門は割れ門様式になっている場合が多い。これも伝統? または伝統保存なのかって言うとこれも間違い。バリの伝統様式の家にはあの割れ門は無い。あれを使えるのは寺院建築だけだ。割れ門を使うことで観光客が呼べるからそれを法律にしたために普通の家ばかりでなく村の入り口にまで使うようになった。今では、割れ門はコンクリートブロックなんかと一緒に建材店で安く買える。少し重いがお土産にいかがだろう。

伝統なんて言うと中国四千年の...みたいなのと同じように思ってしまうが、全然そんなんじゃないこともある。夢を壊すようだが伝統なんてけっこういいかげんなもので、観光客の好みによって新たな伝統が簡単に作られたりするものだ。

良い面から見れば、それは我々が言う伝統なんかじゃない。昔のものがずっと残っているんじゃなくて今生きて変化しているって事だ。日本が近年海外の物ややり方を沢山取り入れて変化してきたのと同じだ。海外へ行く時は少し調べてから行くと面白いんじゃないかと思う。
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