「蓮の数式」 遠田潤子 読了。
彼女の本は、これで3冊目。
「雪の鉄樹」「カラヴィンカ」ともに、とても面白かったので、
今回も期待大。
35歳の千穂は、不妊治療を始めて10年、
夫と、姑からの嫌みにずっと耐え続けていた。
そんな時、暗い過去を持ち、算数障害に苦しむ27歳の透に出会う。
千穂は彼の力になりたいと手をさしのべるが、
疑い深い夫に、二人の関係を一方的に攻められ、
これまで押さえてきた感情を爆発させ、ある事件を起こしてしまう。
そして、千穂と透、二人の遠飛行が始まる・・・
帯にある「熱量がすごい!」の言葉通りに、すごい展開になっていく。
これでもか!というくらいに、てんこ盛りなのは、この作家さんの良いところかも。
ミステリーでもあり、メロドラマのようでもあり、
次から次へといろんな事実が判明していくので、
読み始めたら止まらなくなってしまった。
悪意はないのに、他人を不幸にしてしまう・・・
そして自分も・・・
なんだかやりきれない思い・・・
どうか、登場人物たちが幸せになれますように・・・
と祈りつつ読み進めてしまう本です。
私の満足度 ★★★★★