大量のビームが後方からまるで流れ星のように流れてきます。けど下から上を見て「うわー」なんて言ってる場合じゃないです。なぜなら私達はその流れ星の中にいるから……ですね。
遠くから見てる分にはとても綺麗な流れ星……でもその中にいるのはとても危険なんですね。それを初めて知りました。
けど……ただまっすぐに向かってる私達。それでいいのかと私はとっても不安でした。でもお二人はやってくれました。後ろを振り返りもせずにその塔へと向かって聖剣が塔を斬り、そして砲撃が傾いた塔を貫きました。そして砲撃に貫かれた塔は何かしらに引火したかのか、連鎖的に爆発していきます。これは想像以上の被害になりそうです。
「やった!」
私はそんな声を出します。けど……
「えっと、勇者様? アイ様?」
お二人はこれだけの結果を出したというのに、なぜかまだぴりついてます。これに満足できてない? そんなのって……
(いえ、流石ですね)
私は自身の浅はかさを恥じます。まだ戦闘は終ったわけじゃない。なのに、一つ一つの出来事で勝利したようにふるまう……そんなのは愚の骨頂、とお二人は私に伝えたいに違いありません! 私も気を引き締めなくて――
ズドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!
――「へ?」
いいいいい、いったいなんですか? もしかしてこの船の中枢にまでさっきの砲撃が連鎖してそしてメインの部分までも爆発したとかそんな感じでしょうか? さっきまで目玉たちの光や、危険なのか侵入者なのかを知らせるために赤い光がこの場に満ちてました。でも今は……違う。
いきなり塔があった場所に青い光の柱が立ち上がったのです。それがこの場所を真っ青に染め上げます。どういう事なんでしょう? そう思ってると、青い光の中に何がかみえるような? するとその時です。私を弾き飛ばして勇者様が割って入りました。
「危ない!!」
次の瞬間、勇者様が吹き飛ばされます。一体何が? でも勇者様がかばってくれなかったら、吹っ飛ばされてたのは私……だった。そういう事でしょう。そして青い光が徐々にしぼんでいくと、勇者様を吹き飛ばした存在の姿が見えました。それは……なんといえばいいのか。二つのわっか、そのわっかは絡まってて、離れる事は出来なさそう。そんなわっかの周囲に四つの機械の腕がついてます。
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