『何か問題が起きてるようですね。こちらでも解析をしてみましょう』
私はそういってG-01で大々的にユアの卵の情報を読み取ることにする。何回もアップデートをして性能も上がってるスキャンを駆使してユアの卵をみる。さらには悪いと思ったけど、手を向ける。けど直接触ったりはしない。なにせあれは時空間を司るメタリファーが変わった姿だ。
何が起こってるのか分かってないのに、下手に触るなんてできないだろう。どんな影響を受けるかわからない。触った瞬間にこっちの時間がくるったり、止まったり……そんなことが起きえるのがメタリファーだ。
だから私はとりあえず指を一本発射した。顔位のサイズがあるユアの卵である。あ、G-01の顔位ね。私のじゃない。だからG-01の指なら小さい方に入るだろう。G-01の指には色々と機能が詰まってる。なにせ忘れてるかもしれないが、今だって分離してる指はこの船の山の下層を探索してるからね。
だからって指が欠けるってことはない。指位すぐに元に戻せるからだ。そしてその都度、必要な機能を搭載して自立させることができるのがとても便利なのだ。という訳で今回は色々とデータを収集できるような機能を詰め込んで発射した。自立行動の機能は必要ないだろう。ただ何があってもデータを送信できるようにしないといけない。
問題は『時止め』対策だろう。実際時間停止に対する対処ってどうしたら? というのがあるだろう。一応時、とか空間に影響する相手と対峙した経験はある。メタリファーとだって戦ったしね。
でも基本時止めはやられる前にやる……か、影響を受けないよう避ける……くらいしかない。でも更にアップデートをしたG-01には多分だけど、時間停止に対する対策? とも呼べる装置というか装備というか? システム? そんなのを組み込む項目が増えてた。もともとG-01のアップデートとかアップグレードは全てが解放されてる訳じゃなかった。
それでもとても膨大だったけど、必要なものを教えてくれたり、通った世界で得た何かを材料にできたりしてたのだ。それで色々と増えていってた。その中で『オーバーモード』なるものがあった。
簡単に言うとそれは完全自立したG-01の行動を可能にする機能である。時……とは何か?体感時間なのか? それとも世界全ての時間なのか? そんなのがあるじゃん。
メタリファーなら世界そのものの時間を操れそうではあるが、それをわざわさ使うかというね。体感時間だってメタリファーは操れるだろう。簡単に誰かの時間を操る……それだけでも脅威だ。それこそ体感時間じゃなく肉体の時間とかさ……それさえも操れるのなら、触れずにメタリファーは相手を殺せる。
でもそんなことはされてない。今までの経験上? ならばこのオーバーモードで対処可能じゃないか? って私はおもってる。
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