黒煙の向こうから、いえ黒煙の方向だけじゃないですね。私の背後、それこそ勇者様達側からもやってきますね。私が攻撃をしたことでスイッチが再び入ったみたいです。向かってくる彼らの腕が私に向かって伸びてきます。
私はポニ子アーマーの腕を伸ばしてこの場所の機械に腕を貼り付けて、それに引っ張られるようにして腕を縮めて高速移動をします。
レプリカの聖剣を作ってたときはそれに全力を出してたせいでポニ子アーマーの伸縮ができなくなってましたけど、今のハイパワーでレプリカの聖剣を維持できなくなったので再び伸縮機能はもどって来ました。
とりあえずこのままこの場所を盾にしつつ、私は戦闘をすることにします。一応彼らはこの場所を守りたい気持ちは在るみたいですからね。あの腕が広範囲を殲滅するようなタイプじゃないのは、この場所を守りつつ敵を排除するため……なのかもしれないですね。
私は何やら部品を組み立ててる機械に張り付いて上を見ます。
「やっぱり」
勢いよく私に向かってきてた目玉たちの腕。けどそれはこの彼らの生産ラインを前にスピードを落としてます。そしてグニッと曲がって勢いを取り戻して迫ってきます。けど一度落ちたスピードをまた上げるのにはわずかでも時間がかかるというものです。私は再び飛んで今度は目玉たちのその腕に乗って走ります。さらには後方からも迫る目玉たちの腕がまるで網の目のように私の周囲を囲おうとしてる。
あまり走り回られると面倒だから、きっと戦闘範囲を絞りたいんでしょう。でも……そんな思惑関係ないです!! 私は網の目のようになっていく目玉の隙間……それを目指して飛んで走ってとします。
縮まってく隙間に体を滑り込ませて行くこと数回。どんどん網の目が小さくなっていきますが、ギリギリで私はその包囲網から脱出しましてた。
「使わせてもらいますよ」
私はそうつぶやきます。なにせ網の目のように私を包囲しようとしてたんですから、彼らのその腕が今複雑に絡み合おうとしてる状態です。つまりは今、コイツ等はつながってるのです。いえ彼ら的にはまだつながってないんでしょう。ちゃんと素早く解くことがきっと目玉にはできる。けどそれは何も干渉がなかった場合でしょう。
「えいやああああああ!!」
私は気合を入れて空気をとりこみました。そして力を込めて、右腕を振り下ろします。伸びていくポニ子アーマーの右腕。それが網目状になってる腕を上から叩きつけて解きを辞めさせます。そしてそのまま今度は叩きつけた手を開いてまとめて掴みます。
「すーはー」
気合を入れましょう。なにせコイツ等を全員、どっこいしょってやるのです!!
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