丹後半島の西側北端の丹後町袖志を訪れた後は,東側北端の伊根町へとやってきた.その伊根町の新井(にい)というところに,美しい棚田があるらしい.新井へは,国道や府道が通っておらず,村道を経由して行く必要がある.
今回は,時計周りに丹後半島を周回していたが,残念ながらその村道が通行止めだった.仕方なく一度,新井の南側まで南下して,再度北上して新井を目指すことにした.幸いにも北上して新井へと至る村道は,交通量が皆無であり,海岸線をいく絶景ロードだった.
この村道は,視界を遮るものが何もなくて,若狭湾,そして日本海を一望することができる.この日は,沖合に浮かぶ島の周りに多数の小型船が停泊していた.最高の天気に,釣果はすこぶる良好だったはずに違いない.
そんな素晴らしい海岸線の道を楽しみながら進んで行くと,辺りは急に開放的な景観へと切り替わるのだった.どうやら,伊根町の新井へと無事に辿り着いたようだ.
目の前には,青空の下,数多くの棚田の先に真青な海が広がっていた.そして,びゅうびゅうと爽やかな風が吹き抜けていた.辺りはとても静かで,聞こえてくるのは風の音だけだった.
棚田と海の風景は,緑と青で彩られたとても素敵な世界だった.梅雨時のジメジメとした憂鬱な気持ちが,一瞬にして消え去ってしまうのだった.このコロナ禍のもと,そして梅雨の晴れ間に,この場所に来れたことを感謝しなければならない.
晴天の下,紫陽花たちは,爽やかな風によって,ゆらゆらと揺れており,とても気持ちよさそうにしていた.
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