おどろき森の季山野の記Ⅱ

山、花、木、草、空、風、四季折々の表情をお届けできたら~!

リハビリ(食生活編)

2023-03-18 12:41:05 | やまい

ふつうの女の子に戻りたいのは、春一番のキャンディーズ、

この春ふつうのおじさんに戻りたい、というわけで、

十二指腸内視鏡治療から2か月が経過して少しずつリハビリ中~。

 

まず、主食はお粥から柔らかく炊いたごはんに変更しました。

あこがれの白ごはん初日は、

あれっ!ごはんってこんな味だったっけ!?~。

 

2か月間食べたお粥は、甘く美味しいのでずっと食べてもいいくらい~。

ただ、さすがにそれも栄養面で問題もあるだろうし、

なにより外食のときライス、パンではなくお粥とは言えないし、

お寿司なんかも食べられませんからね。

とりあえず、ごはんに慣れれば元どおり美味しくいただけるんでしょう。

次に、待ちに待った大好きなコーヒー。

刺激物ということで禁止になっていたためいきなりは厳しいかと、

インスタントコーヒーからリハビリを開始しました。

小さじ1杯をお湯に溶かし、カップの半分以上牛乳を注ぎます~(笑)

いわばコーヒー牛乳、いや正確に言えばコーヒー風味の牛乳です。

 

やはり刺激がなくイマイチさみしいですが、少しは普通の人間に戻った気分~!

来週あたりから、コーヒー豆で淹れた珈琲で慣らしていきたいと思いますが、

レベル的には、まだコーヒー牛乳あたりからでしょうか~♫

次に、牛肉や豚肉などの肉類、脂肪分がネックです。

これまでも、脂肪が少なくタンパク質が多い鶏肉は重宝していました。

照り焼きにしたり肉(鶏)じゃがに入れたり~。

 

例えば、ラーメンも2か月を経過したので食べるようになりましたが、

麺は生めん、野菜は炒めず鍋で一緒に煮て、焼き豚の代わりはサラダチキン~。

焼肉やハンバーグなどは、何かの記念日ぐらいに絞ればいいかと思います。

次に、強敵の揚げ物です。

正直、怖いのでいまだ口にしていません。

とんかつやコロッケ、唐揚げや天ぷらなどは食べたくなりますよね。

しかし、いましばらく時間を置いて時々食べる程度にしようかなと~。

決して身体にはあまり良くないし、とりわけ十二指腸には良くない気がします。

 

とはいえ簡単な食事にはお惣菜はとても便利でありがたい存在、

しかも惣菜売場に並ぶのは揚げ物ばかりですしね~。

うまくお付き合いしていかなければなりません。

ちなみに、ウォーキングのリハビリは地元の川土手や椹野川の河川公園歩きなどで、

そのときの画像を挿入しています。

このたびは食生活を見直す機会を折角得たので、全て元に戻しては勿体ない気がします。

脂肪分、塩分、カロリーなどを摂り過ぎないよう、

元の木阿弥になることなく健康的な、しかも楽しい食生活にしたいと思います。

ゆっくりよく噛んで食べることも大切なポイントでしょうね~♫

 


ヤマイ(完結編)

2023-03-14 14:43:29 | やまい

とうとう治療から2か月が経たちました
ふり返ると日にちが薬と、じっとガマンの日々でした。

改めて大学病院スタッフの皆さんには大変お世話になりました。
特にチームで担当していただいたO先生、Y先生、K先生には、
ほんとに感謝しかありません。

内視鏡による適切な治療はもちろんですが、
休日にもわざわざ様子見に覗いてくださったり
ぶしつけな質問にも丁寧に答えていただいたり、
おかげで安心して療養することができました。
そして看護師Mさんにも大変ご面倒をおかけしました。

ちなみに、十二指腸の内視鏡治療は大学病院以外には、
県内での実績は多くないと伺っています。

この体験で感じたのは、インフォームド・コンセントの進展~。
40年前には考えられなかったことですが、
患者への丁寧な説明や情報提供を尽くした上で、
十分理解を得てから医療を進めていくという、
医療提供側の姿勢が強く感じられました。

例えば、クリニカルパス(入院診療計画書)~。
検査や処置、注射や薬、食事、安静度など、
入院・療養生活のスケジュールが記載されています。
病室に入った当日、担当看護師さんから説明を受けました。

治療から退院までの流れの全体像が理解できるのは有難く、
医師と看護師との連携までもが感じとれ安心感がありました。


十二指腸腫瘍は稀な病気ですが無症状なのが逆にこわいところ~。
そのため発見時には、病気が進行していることもありそうです。

人生は永遠に続くものではないと初めて実感しましたが、
早い段階で見つかったおかげでまだしばらく生きられそうです。

やはり早期発見はなにより大切と再認識、
みなさんもしっかり健診を受けてくださいね~。

自分もまだ胃カメラによる経過観察が続きます。
医学の発達はありがたく、
これがひと昔前なら外科手術になっていたはずです。
お腹を切れば回復も遅れ、体へのダメージも大きかったことでしょう。
さすれば内視鏡は救世主、患者の味方ということです。

そう考えると、苦手な胃カメラも有難い存在になってきます。
そして、次回は楽にカメラが飲めそうな気がします!?
胃カメラが辛いみなさん、頑張りましょう~。

P.S. 長々とおつき合いありがとうございました。
おわりに当たり、改めて思うのは、
医師にはノウハウの蓄積や引継ぎがあるわけですが、
患者個人にはそれがないということです。
ほんの少しでも、誰かの何かの参考になればうれしいです。

 


ヤマイ(退院編)

2023-03-13 18:09:24 | やまい

退院の日は朝から雨模様~、連れが車で迎えに来てくれました。
十日ぶりに顔をみて、まずは1時間運転して無事にたどり着いたことに、
ひと安心しました。(そこかっ!)

退院祝いに美味しいものでもと、途中コンビニに寄ったものの、
食べてもいいものはあまりなく、結局寒天ゼリーを買いました。

治療したところはありがたいことに痛みなどはありませんが、
治ったわけではありません。
退院したと言っても食べもの制約、
運動の制限そして排便のコントロールなど、
まだまだふつうの生活にはほど遠い日常です。

十二指腸を切除したあとは粘膜が欠けて潰瘍のような状態で、
キズが癒えるまでは約2か月、お粥メインの食生活になります。

アルコールは当然禁止ですが、大好きなコーヒー禁止はキツイです。
食物繊維など消化の悪いもの、揚げ物など脂っこいもの、
香辛料や酢など刺激物も禁止です。

肉類やハム、バター、生クリーム、みかんなどの柑橘類もNGです。
つまり美味しいと思えるものはほぼ口にできません。

ちなみに、食べてもいいものは、
豆腐、牛乳、卵、むね肉、ほうじ茶、柔らかく煮た野菜など。

激しい運動も禁止なので、山登りも2か月間はおあずけです。
また、力仕事や作業もできないので、
草刈りやヤブ刈りなどしなくていい冬場で助かりました。

排便は医師に相談すると便を柔らかくする薬を処方されました。
水に溶かして飲むタイプで水が便にかわるという薬です。
副作用もあまりないようなので、おかげで精神的にも楽になりました。

おそらく食物繊維は食べていないし、
運動も十分できてないことも影響しているではないかと思いますが、
ふつうの生活に戻れるまではこの薬が心強い味方です。

そして、ついに退院してから初めての通院の日がやってきました。
ずっと気になっていた病変の検査結果は十二指腸腺腫でセーフ!
運よく癌にはなっておらずホッとしました。
3年越しの胸のつかえが下りてスッキリした瞬間でした。
つづく~。

 


ヤマイ(入院治療編)

2023-03-10 21:11:02 | やまい

入院は今回が3回目です。
若いころ、地元病院での手術が失敗したので、
名医を頼って静岡で治療を受けました。
すっかり完治したのは名医のおかげ、医師次第で治る病気も悪化することがあります。

専門医からのお墨付きを得た大学病院は安心です。
早期十二指腸腺癌の疑いで治療は避けられない状況に~。
年明けの入院に向けて造影CTや血液検査など、
年末にあわただしく準備が進みました。

それでも、お正月を家でゆっくり過ごせるのは幸せで、
将来への不安もつのるなかとても有難く感じられました。

東京へ半年間勉強に行っている長男は暮れに帰省しましたが、
PCR検査を受けたため山口に戻って3日後に帰宅しました。

二男は年末年始も仕事で忙しくPCRもできず、
正月にみんなが顔を合わすことはできませんでした。
新型コロナに感染すると入院すらできなくなるので、
それぞれに気を使ってくれました。


本年度は町内の役員も引き受けていたので、あとのことは自治会長へお願いしました。

1月10日、病院玄関まで連れと二男が送ってくれました。
コロナ渦で家族にはこの先、退院するまで会えません。
PCR検査を受けて無事入院、第一関門は通過しました。

11日はいよいよ内視鏡による治療の日~。
十二指腸腺腫もしくは早期腺癌に対する、内視鏡的十二指腸粘膜切除術(通称EMR)です。

粘膜下に液体を注射し病変を水に浮かせ、
スネアという針金の輪を用いて切除し傷口をクリップで止めます。

麻酔ではなく鎮静剤が投与されて意識がない状態で、
気づいた時には治療は終わっていました。
切除された病変は詳しい顕微鏡検査を経て、癌が否かは後日判明します。

入院のトピックは次のとおり~。
治療当日から絶食、ベット上で安静にして点滴を受けるが、
なぜか排尿ができなくなり辛いので、尿道からカテーテルを入れてとってもらう。
このあと数日間は尿道の痛みがとれず。

翌日は、レントゲン検査や採血、歩行はトイレのみ許される。
3日目は胃カメラ検査、おも湯による食事スタート。
病棟内は歩くことが可能になるが、
腹痛がないか、黒い便が出てないかがチェックポイント。

4日目に5分粥に変更され、箸が使えることに喜びを感じる。
シャワーも使用できるようになりスッキリ、ただし短時間のみ。
退院前の胃カメラ検査が4日後と決定し気持ちが明るくなる。

5日目に全粥となったが退院までお粥は継続。
6日目以降は心に余裕が生まれると同時に、入院生活が退屈になる。

8日目に胃カメラ検査、特に問題がないので翌日の退院が決定。
9日目、十日間の入院が終わって退院、
連れの迎えで久しぶりに我が家へ帰ってホッとする。  

  

一番苦労したことは排便です。
出血などのリスクがあるためおなかに力を入れることができず、
なかなかうまくいきませんでした。

同室の隣りベットの男性は、放射線治療中か副作用が大変そう~。
吐き気や下痢などと言う言葉が毎日断片的に聞こえてきて、
他人事とは思えず不安がつのりました。

そんな中、病棟渡り廊下から景色を眺めるのが楽しみでした。
山だけでなく高いところは癒されます~(笑)
つづく~。

 


ヤマイ(経過観察編)

2023-03-08 06:54:02 | やまい

ヤマイのつづき~。

それからは3か月、そして半年スパンで胃カメラによる経過観察です。
大学病院の内視鏡は、健診のそれよりとても太くて飲みにくい~。
治療や処置も行うため太いのは仕方ありませんが、
ベットに横になると、ホースのように太いカメラが視界に飛び込んできて、
にわかに緊張感が高まります。

胃カメラを飲むコツは、体の力を抜くのが一番大事で、
頭を少し上向き加減にしてカメラがうまく入ったら下向きにする、
と頭では分かっているつもりですが、これがなかなかできません。
何度となく検査を受けても全く上達しません(笑)

通院は我が家から1時間程度、運転して行かなければなりません。
家を出る前はいつも平熱なのに、
病院に着くと37度を超えていることが何度かありました。
コロナ渦で発熱があると内視鏡検査は受けられないので、
そのまま帰宅したこともありました。

そんなことは度々したくないので検査2週間前から毎日検温、
そのデータを記録して持参するようにしてみました。
それがいつものことと理解してもらえるようになり、
検査ができるようになったのは有難かったです。
もしコロナ渦でなければこんな苦労もなかったはずです。

それからは腫瘍に変化はなく、淡々と検査を受けていましたが、
この間も夜中に目が覚めると、この先一体どうなるんだろう、
と不安の襲われることもしばしばでした。

稀な病気で治療実績も少ないという不安感を抱きながら、
あちこちネットを検索していると同じ高校出身の医師が、
多数の論文を発表されている専門医だと分かりました。

まさに藁をもつかむ気持ちで手紙を出しました。
治療に対する不安や迷いなどを率直に記して、
なにかアドバイスでももらえたらと思ったからです。

しばらくして、丁寧なメールがかえってきました。
従来、十二指腸における内視鏡治療はリスクが高く経過観察することもあったが、
近年は、腫瘍が小さいうちにとった方がよいという考え方に変わったとか~。
また、発展的な技術も開発され安全な治療ができるようになって、
特に地元大学病院にもよく知っている先生がおられるので、
技術的には全く問題はないとの内容でした。

一方でこの先、家族のことも気になります。
もしもを想定して、伝言ノートを作りしました。
自分しか分からないことや知らない情報などから、
トラクターや草刈機などの使用方法、メンテナンスに至るまで、
妻や子どもが困らないよう思いつくことをしたためてきました。

そして年月は流れ昨年11月、いつもどおり定期検査を受けると、
腫瘍に病変が起こっていました。
これまで平面的だった腫瘍が陥没し始めたとのこと~。

また経過観察にしますか!?
といつの間にか当たり前になっていた医師とのやりとりでしたが、
この時ばかりは、治療に移った方がいい、と強い口調で言われました。
つまり治療のリスクより、放置するリスクの方が高いという判断~。
遂にきたかという思いで、お願いしますと答えました。

このまま病変もなく一生涯を送れるのではないかという、
甘い期待はもろくも崩れ去りました。
つづく~。