大島恵真(おおしま・えま)の日記

児童文学作家・大島恵真の著作、近況を紹介します。
絵本作家・大島理惠の「いろえんぴつの鳥絵日記」もこちらです。

黒猫ノアのはなし2・赤ちゃんが好き・2021年7月2日

2021年07月03日 | 黒猫ノアのはなし
みなさま こんにちは
お立ち寄りくださり、ありがとうございます。
いまは虹の国でごきげんでお散歩している、黒猫ノアの思い出です。

ノアは、赤ちゃんが好きでした。
庭にリードをつけて出したとき、よちよち歩きの赤ちゃんがおかあさんと通りかかりました。
赤ちゃんが手をのばすと、ノアは地面(コンクリート)にごろっと横になり、目をとじて、しっぽをぱたんぱたんさせました。赤ちゃんに「さわってもいいよ」とでも言っているようでした。
赤ちゃんが、むぎゅ、とおなかをつかんでも、じっと目をつぶっていました。
それが自分の役目、とでもいう感じでした。

私自身も、赤ちゃんのときは、飼っていた猫にしっぽであやされて育てられたと、母の談でした。
もっとも私は覚えていませんでした。自分の印象では、子どもに優しいのは犬(私の家で飼っていた犬は、優しかったので)、でしたが、猫もそういう本能があるのかもしれませんね。

ノアは、仔猫の声にもものすごく反応して、外で声がすると、フーンフーンとやさしく鳴きながら家中をさがしまわりました(オスなんですけどね)。
リードをつけてお散歩に出ると、野良の仔猫のいるガレージなどにつっこんでいきます。
もう、仔猫のところに行きたくてたまらないようす。仔猫のほうは、びっくりして逃げてしまうのですが…。

仔猫のころは、いつもお母さん猫と一緒だったノア。このお母さん猫が、道路に飛び出そうとするノアを、さっと前足で制御するという賢い猫だということは、以前、このブログでも紹介しましたが、お母さん猫としっかりコミュニケーションできたことが、その後のノアの温和な性質を生んだのか? 
そこのところはなんともいえませんが、ノアが、人や子どもを気遣う優しい猫だということは、たしかでした。(独身の頃に、実家で飼っていた黒ネコの「黒」は、たいへん攻撃的な猫でしたので…)

ノアが亡くなってから、親戚の奥様から、すてきなお手紙と贈り物をいただきました。
写真は、その便せんに印刷されていた、猫の親子の絵です。
まるで、おかあさん猫と赤ちゃんのころのノアのようで、ついほほえんでしまいました。
いまごろ、おかあさんとふたりで、虹の国でかろやかにはしりまわっているでしょう(^^)。