大島恵真(おおしま・えま)の日記

児童文学作家・大島恵真の著作、近況を紹介します。
絵本作家・大島理惠の「いろえんぴつの鳥絵日記」もこちらです。

三島のたび・7

2012年09月10日 | 旅のめも
三島の街の商店街は、三島駅南口から南下する通りと、
その通りとぶつかる旧街道です。
むかしは、なんでもこの商店街でそろったのでした。
いまはつぶれてしまったヤオハンがあって、地下の食品から上に行って服、雑貨、など。
そのまわりを中心に栄えていました。
土曜日なんか、友達とヤオハンにいってパフェとか食べるのも楽しみでした。

うちの実家は洋裁の仕事をしていたので、親といっしょに糸やボタンを買いに来て、
ついでにヤオハンで食料品を買って、向かいの店でハサミを研いでもらって、
和紙やさんで封筒を買って、そんなことのあいまに
私はレコード屋さんでレコードを見たり楽器をながめたりした。

いまは、古道具やさんとか古美術とか、蔵のギャラリーとかも増えている。
それはそれでいい道。ぜひ、応援したいです。
以前あったふるーいおそばやさんは、建物をそのままいかして、
雑貨やさんになっていました。

さらに、ふつうのものがふつうに買える店も残っていたら、いいなあ。
そういう日常の暮らしが見えるのって、観光していてもおもしろいかもよ。
旧街道を西にいったところにあった乾物屋さんは、年末におせちを買いに来たりしたのだが、
あたりまえですがなくなってしまっていた。これからは乾物がはやるといいなあ。

とは言っても、街は生き物。
暮らし方や暮らす人々のニーズによって変わるのはあたりまえなんですね。
あと10年後には、どんな人たちがどんな暮らしを楽しむのかなあ。
一時期は新幹線通勤がはやっていましたが、いまはどうなのかなあ。

など思いながら、旧ヤオハンの建物の2階にあるチェーンのカフェへ。
日曜のお昼時でもお客さんがほかにいなくて、心地よかったけれど心配になる。
そのカフェの通路から下を見下ろすと、古い給水塔とか、古い民家とか、小川とかが見える。
「せせらぎの小道」とかいって、昔からある小さな水路を整備してきれいにしてあるのだ。
太宰治が三島は水の都だと書いていたらしいが、知らなかった。水の都かもしれない。
水量の豊富な小川が街なかに縦横無尽にあります。

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