大島恵真(おおしま・えま)の日記

児童文学作家・大島恵真の著作、近況を紹介します。
絵本作家・大島理惠の「いろえんぴつの鳥絵日記」もこちらです。

いろいろな出会い

2014年04月07日 | 個人的なエッセイ
みなさま おはようございます!

すこし前、夏に出るという予定の図鑑の、原稿書きの仕事をいただきまして、
ひさしぶりに、取材というものをしてきました。
はじめての方に会うのは、いつでも大大緊張です。
「明日のいまごろはもう取材終わってるな。早く明日が終わらないかな-」
と不安でたまらないのです。
取材される側の方ももちろん「なに聞かれるんだろう」と緊張すると思います。
その緊張が、先方に出かけていって、対象の方々にお会いして、お互いに話しはじめたとたん、
ずっと前から知っている人のようにうちとけ、わくわくする時間がスタートするから不思議です。
(…と、これは、よい取材の例ですが…これまでいつも、よい出会いばかりだったので)

最近、印象に残ったのは、ある発明をされた方です。
幼稚園から大学まで、学校をすべて中退された方ですが、
その方が、「教育って必要なんですよね」とおっしゃいました。
身内には研究者や大学の学長などがいる環境で育ち、
勉強に困ったこともないとのことですが、その方の言うには(ちがっていたらすみません)、
ふつう、人がなんとなく知っていることというのは、けっこう、学校で習っていることが多く、
知っていることを前提として成り立っている社会で、
そのことを知らないということが、人の考えていることを理解するうえで、
けっこうなハンデになるということでした。

ご自身は、公教育のシステムが自分にあわなかったので辞めてしまったけれど、
お子さんは、お子さんのタイプにあったシステムの学校に通わせているそうです。

発明品の話から教育の話になるとは思っていなかったのですが、
自分でもずっと「教育」って、「学校」って何?と、おりにふれては考えてきていたので、
初対面でお会いした方からリアルなお話を聞くことができて、
自分自身で、「教育」へのアプローチがひとつできた気がしました。

本で読んだり、ネットで知ったりする方法もあったと思いますが、
実際に会って話をすることよりも、インパクトはなかったかもしれません。

この出会いも、お仕事の話がなければ、実現しなかったことでした。
人から仕事を頼まれる、人に会って話を聞けるということが、
人生という旅に、たしかな彩りをもたらしてくれるんだ…と、
「仕事をする」ということについても、自分なりの答えを引き出せた気がしたのでした。

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