大島恵真(おおしま・えま)の日記

児童文学作家・大島恵真の著作、近況を紹介します。
絵本作家・大島理惠の「いろえんぴつの鳥絵日記」もこちらです。

人間のエゴと気づき---みなさまの声☆4

2015年06月14日 | 執筆の仕事
児童文学『つばさ』。
みなさまの声も集まっております!
今回掲載させていただくのは、
「これを書きたかったんだよね」という私の芯をさっと拾い上げてくださった、
Sさんのご感想です。

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知識や経験、生き物への愛情がいっぱい詰まった物語でした!
人間が野生の生き物の生活に介入することの葛藤がよく描かれていました。
それだけに最後の翼と博の応酬は胸がピリピリする感じがありました。
こどもってだいたい小学生の頃になんらか生き物を拾ったりして
生き物の死を目の当たりにしますよね。
そのときに去来するさまざまな感情や葛藤がよく伝わりました。

野生動物と人との関係、その葛藤、
博とのやり取りを通して見える
翼のエゴイズムや、そのエゴへの気づき、
それが、小さな一羽の雛を犠牲にしなければ得られないものであったという、
人間のこどもが成長するときに、必ず他を犠牲にしながら成長するということの
なんというか、人間の原罪性、
そういうものが描かれているところ、とても良かったです。

三人の関係も、大雑把だけどほがらかな洋平が触媒になってくれて
博が受け入れられてゆく様子や
実はもっとも強いかもしれない姿が見られたり、とてもよかったです。

たくさんのこども達が、ピーチとツピーチの姿を通して、
生き物への好奇心やダーウィンなどの世界に出会えますように!

(Sさん 作家)
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人間と動物の関係ってなんなのか?
人間と動物、はたまた違う種類の動物のあいだに、愛や共感などの感情はうまれるのか?
人間は、動物とどうかかわっていけばいいのか?
そのようなことをテーマに(いえ、もっとSさんの思考は奥深いのですが、
私のボキャブラリーではこの程度になってしまいますこと、お許しください…)、
ご自身も、ふだんから自然に接し、世界に視野を広げ、
作品では自然の植物や生き物と人間とのかかわりに触れられているSさん。
私も、もっとがんばらねば!と勇気をもらえました!

Sさん、ありがとうございました。
これからも、身近な自然から宇宙まで、子どもたち、
私たちをわくわくさせてくれる物語を紡いでいってくださいね!

『つばさ』大島理惠著 文研出版刊 発売中です!☆



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