こんな夢を見た。
テレビを見ていた。
テレビではいろんな匠を紹介すると言う番組で、ちょうど乗り物の匠を紹介していた。
その匠は時速1000キロを超える新型の新幹線を開発した男だった。
カラスのような面構えの新幹線は走行時に強烈な衝撃波を出しながら走るので、近隣住民に与える被害が大きいという事で、最高時速は出せず、衝撃波の出ない速度で走行しなければならないと言うことをとても残念そうに語っていた。
能力がありながら、その限界性能を思うように出せてやれない事に、産みの親として申し訳なさを感じているとも言っていた。
彼は本来、新幹線の設計技師というわけでは無いそうで、いつもは自転車をフルオーダーで製作しているとのことだった。
なんでそんなやつに新幹線の設計を任せたのかという事に多少の疑問を感じながらテレビを見ていると、彼が設計した自転車が登場した。
高速で走る事に特化したプロ用の自転車。
田舎のおばあちゃんが買い物に行くために乗る安定性の高い四輪の介護用自転車。
基本的には市販の自転車を流用して製作されているという事だったが、ネジの一本から作り上げるものもあると言う。
そんな中で紹介されたのがタイヤの上にカバーが付いただけの一輪車だった。
それは誰でも乗りこなせるわけでは無いと言う。
一輪の上にはサドルもハンドルもない。
カバーの上にまたがり、体重移動だけで曲がる。
もちろんペダルもないので下り坂を走る専用だと言う。
名前は「うんかい」
大きさの違う「そうかい」はそもそもどうやってまたがるのかと言う大きさで、2メートルほどの車輪だった。
彼は誇らしげに言った。
「誰でも乗れるわけではない。素質と才能を持った人にしか乗れません」
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