昭和11年。田舎を出たタキは、東京郊外にある赤い三角屋根の小さな家の女中として働く。
その家には、主人の雅樹、美しい妻・時子と愛らしい息子が暮していた。
一家は穏やかな日々を過ごしていたが、板倉という青年が現れ、時子と板倉は距離を縮めていく。
(ぴあ映画生活より)
美しい人妻 時子は、松たか子。松たか子は、本当に、美しく、かわいらしく、魅力的だった。
女中のタキは、黒木華。
新人で初めて見たと思っていたが、プロフィールを見ると『舟を編む』や『草原の椅子』に出ていた。
割烹着がよく似合って、控えめで真っ正直に仕事をする女中の役が自然で良いなあと思っていたら、
先週、世界3大映画祭の一つ「ベルリン国際映画祭」で、最優秀女優賞を受賞した。やっぱり、いい演技だったもの。
内容は、私としては、いくつか不満がある。
★時子と夫が、空襲の時、自宅の防空壕で死んだという事。
時子を殺さないで欲しかった。
板倉という青年と一時にせよ、秘めた事件があった時子に、
もうちょっと、何か劇的な人生を与えてもいいのではないかと、私は思ったけれど、
「人生なんてそんなものよ」と作者は言いたかったのだろうか?
★それから、あの一通の開封していない手紙の中身。
誰もが想像できるような内容で面白くなかった。思いがけない内容にして欲しかったなあ。
と、不満で、同僚のかっちゃんという映画青年に、「どう思った」と聞くと、
「そんな事まで考えなかったけど、内容は、普通~」という返事。
どういう内容の手紙だったら面白いかと、1週間くらい考えてしまった。
今、中島京子さんの原作を図書館で借りて読んでいる。
1冊の本を2時間半でまとめるのが、そもそも無理があるかなという気がしてきた。
三夜連続のテレビドラマだったら、もっとたっぷり描けたのではないかなあ。
昔、よく、向田邦子さんのドラマをお正月にやったように。(田中裕子や小林薫、岸本加代子などが出ていた)
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