図書館で借りた本
受付で本を返却したら、サラッと書架をみて周り、気になるタイトルがあれば、サラサラとページを捲ってみて、何となく良さそうと思ったら手にとり、受付に行ってカードを出すと、職員の方が予約しておいた本を後ろの棚から取り出してくれて、それと一緒に慣れた手つきでバーコードを読み取り、貸し出しの手続きをすませてくれた。
そのとき、以前までは無言でいたのだが、最近は聞こえるか聞こえないかくらいの小さな声でお借りしますと言うようにしている。
そんなことを言う人をあまり見たことがないし、あえて発声する必要はなく、軽い会釈と視線で謝意は簡単に伝えればいいのかもしれない。
では、どうして自分は、あえて声に出して言うようになったのか。
それは、感謝は直接口から伝えたいからなのだと思う。
感謝を言葉にして伝えるのであれば、しっかりと大きくはっきりとした発声ですればいいと思われるかもしれない。
では、どうして自分は、小さな声でそうしているのか。
それは、静かで張り詰めた空気の図書館の中にいて、周りの利用者にも配慮できる人間だと、自分をよくみせたいだけなのかもしれない。
とすれば、この感謝の言葉は、受付の職員のためではなく、自分自身のために発せられているのだ。
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