8月3日(土)、いい天気でした。参加者はなんと30人。夏はたくさんのマルハナバチに出会えますが、それにふさわしい大人数でした。
はじめのあいさつ後、いつものマルハナバチ紙芝居です。その中の「マルハナバチの一年」の部分は、裏にセリフが書いてあって、「初参加ではないお子さんに読んでもらう」慣習になっていました。今回は、6月の調査にも親子で参加してくれたしゅういちくんに読んでもらうことにしました。案内人の松澤さんにサポートされながら、上手に紙芝居を読んでくれました。
午前中は、「決められた遊歩道を、決められた時間(1時間)で歩いて、出会ったマルハナバチを記録する」というラインセンサス調査です。遊歩道に入ったとたんに、たくさんのマルハナバチが出迎えてくれました。オオバギボウシの花を次から次へと訪れるトラちゃん(トラマルハナバチ)、小さなヤマハギの花が得意なミーちゃん(ミヤママルハナバチ)などです。あっという間に調査票が埋まっていきました。
珍しい場面としては、ヨツバヒヨドリにオーちゃんやトラちゃんが来ていました。ヨツバヒヨドリは小さな花が上向きに集まって咲いているのですが、よく見ると、マルハナバチは花の中に舌を差し込むことなく、ただ花々の上をせわしく動き回っているだけです。これは、マルハナバチが花粉を集める行動です。まるで掃除機で部屋のほこりを集めているみたいです。
もう一つはワレモコウにミヤママルハナバチが来ていたことです。おそらくワレモコウにマルハナバチが訪れているのは初の観察記録だと思います。
結局、ラインセンサス調査で84頭のマルハナバチを記録しました。内訳はトラマルハナバチ56、ミヤママルハナバチ25、オオマルハナバチ3 です。訪れていた花は12種類。ベスト3は、オオバギボウシ23頭、クガイソウ18、ノハラアザミ11でした。
6月の調査ではトラマルハナバチのみ10頭でした。9月の調べ隊では、どんな結果が得られるか楽しみです。
午後は、ラインセンサス調査の速報値を報告してから、待ち伏せ調査を行いました。調査員それぞれが選んだ花の前で15分、マルハナバチが来るのを待ち、記録するというものです。15分を2回、やっていただきました。複数の調査員でやっていますから、多くの調査員が同じ花を選ぶこともあります。そこで、待ち伏せ時間を60分換算にして比較しました。すると、第1位はシモツケ40頭、2位ヤナギラン32、3位クガイソウ22でした。