乙女高原ファンクラブ活動ブログ

「乙女高原の自然を次の世代に!」を合言葉に2001年から活動を始めた乙女高原ファンクラブの,2011年秋からの活動記録。

遊歩道の草刈り

2023年07月22日 | ボランティア作業

 草の成長力ってすごいもんですね。毎年11月に草刈りをして、草原は「丸坊主」状態で春を迎えているはずなのに、草たちは春からのわずか3か月弱でぐんぐん伸び、遊歩道にまで「侵出」しています。短期間でこんなに生長するのが草なので、アフリカのサバンナ=草はらに、大型の野生動物がいっぱいいるのもうなずけます。彼らのお腹を満たしているのは、どんどん伸びる=どんどん食べられる草なんですね。
 感心ばかりもしていられません。遊歩道が「侵食」されると、特に小さな子どもたちがとても歩きにくくなってしまいます。そこで、学校が夏休みを迎えるタイミングで遊歩道の草刈りをしようということになりました。

 このところ、危険なほどの暑さが続いていますが、作業当日の朝の気温はなんと18℃。肌寒いくらいでした。夏の乙女高原って、ホント天国です。
 9人が涼しい乙女高原に集まり、気持ちのいい汗をかきました。メインは遊歩道の草刈りですが、それ以外に、ロープに吊るしてある植物カードの更新や外来植物(ヒメジョオンやメマツヨイグサ)の抜き取りもやりました。
 遊歩道の草刈りはおもに刈り払い機で行いましたが、鎌を使ったエリアもあります。また、林道脇の草が伸びて、林道の幅が狭くなっていて、車の走行がしにくくなっていたので、できる範囲で草刈りをしました。「あ、この草は残そう」「この草は刈ってもいいかな」と「ひいき」してしまうのは・・・仕方がないでしょうか。

 

 植物のカードは1枚で4種類の植物を紹介しています。以前は、できるだけバラバラに付けていましたが、今は10箇所に集約して付けています。今は一番花の種類が多い時期なので、カード設置箇所にはたくさんのカードが付いています。植物の名前を知りたいときなどにご活用ください。
 シカ柵を設置して、中の植物が勢力を盛り返しています。「中の植物」の多くは乙女高原の在来種で、シカ柵を設置してすぐに回復したのがワレモコウやオミナエシ、ここにきて回復が著しいのがオオバギボウシやヤナギランなどです。ところが、「中の植物」には外来種も含まれています。シカ柵があることで、外来種も守られてしまっています。仕方がないので、人力で駆除しています。そっと草原の中に入り、外来種であることを一本一本確かめながら、まわりの植物を巻き込まないように、そっと抜き取っています。抜き取った外来種は、ロッジ玄関の東に積み上げてあります。ある程度、乾いたところで、処分する予定です。

 涼しい乙女高原とはいえ、日差しは強烈なので、熱中症に注意し、ペットボトルのお茶や、塩分タブレットを配布しました。作業用の手袋やカマも準備しました。もちろん、保険にも加入しています。

 11時すぎには事故もなく無事に作業が終わったので、打ち合わせをし、お弁当にしました。ゆっくりと休憩をとった後、遊歩道をみんなで歩いて自然観察を楽しみました。
 とにかく花、花、花です。ヤナギラン、カラマツソウ、ヨツバヒヨドリ、ノアザミ、ノハラアザミ、クガイソウ、タチフウロ、キリンソウ、ウスユキソウ、コウリンカ、シシウド、ヤマオダマキ、ウツボグサ、カワラナデシコ、オオバギボウシ、ノコギリソウ、クルマバナ、シモツケソウ、シモツケ、オトギリソウ、オオダイコンソウ、イケマ、チダケサシ、ハナチダケサシ、コウゾリナ・・・。たくさんですが、コオニユリ、ツリガネニンジンなど、まだ咲いてない花もいっぱいありますからね。どんだけ乙女高原の花の種類は多いかということです。
 森の下ではイチヤクソウがいっぱい咲いていますよ。

 一つ、納得のいかないことがありました。下のアスファルトの駐車場を歩いていて、おびただしいガの死体が落ちていることに気が付きました。一部は直線状に落ちています。「ハハーン」と思いました。夜、ここで洗濯物を干すように白いシーツを張り、こうこうと電灯をともして、光に集まるガなどの昆虫を採集した「ライトトラップ」の跡だったと思います。ガの死体が直線状になっていたのは、シートを張った真下にガが一番落ちるからだと思います。


 いくら趣味は本人の自由とはいえ、こんなにいっぱいの命を奪わなくてもいいじゃん!!と強く思いました。

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