夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

蟷螂 郷倉千靭筆

2017-12-13 00:01:00 | 掛け軸
休日は天気が良かったので、久方ぶりに息子と洗車しました。車庫に入れておくとだいぶ汚れ方が違うようで、洗車が楽々です。当方は洗車のプロ?、息子は見習い中・・・。



さて、本日は男の隠れ家から整理のために持ち込んだ蒐集開始早々の頃の作品からの紹介です。

蟷螂 郷倉千靭筆
紙本淡彩軸装軸先木製 郷倉和子鑑定箱入
全体サイズ:横487*縦1655 画サイズ:横234*縦263



郷倉和子の鑑定箱入りの珍しい作品だと思います。



箱書は下記のとおりです。

 

「蟷螂の □□□□□ 山」の賛があり、おそらく色紙を軸装に改装したものでしょう。蟷螂を題材とした郷倉千靭の作品はいくつか存在してるようです。



賛は「蟷螂の 背に夕陽や 山霽るゝ(カマキリの 背にセキヨウや 山はるる)でしょう。(家内解)」。意味は「カマキリの背中は赤い(茶色い)ので、それを夕日にみたてている、あるいはイメージのつながりから気象に言葉がつながっているのでしょう。」との家内の説明です。



ついでに男の隠れ家から持ち込んだ作品をもうひとつ。こちらは以前、ブログに投稿されています。

松梅図 望月玉渓筆
絖本水墨淡彩緞子装軸 軸先陶製杉古箱
全体サイズ:縦1295*横665 画サイズ:縦633*横525



本作品は望月玉成の作品としてインターネットに出品されていたものです。玉成は玉渓の子息にあたります。望月玉渓は望月派の五代目です。



帝室技芸員の父・玉泉に学び、品格の良い作品を多く世に出し、伝統的な大和絵の最期の人といわれています。



驕らず謙虚で奥ゆかしく、高雅なる品位を保ち、その崇高な人柄の玉渓をその作品とともに敬愛する人たちは多いとのことです。



資料を探すと思文閣に掲載の「燕子花小魚図」は(画サイズ:520*350 着色)参考までに65万の値がつくなど評価が高いようです。本作品は梅と松、そして朝陽(朱のみ)をさらりとした淡彩で描いている伝統的な図柄です。



本作品は絖本に描かれた品格高い作品ですね。こういう作品の崇高さの解る御仁は少なくなった・・。


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