じいじのひとりごと

高齢者の悲哀と愚痴を綴っています
唯一の相棒、mシュナウザーのベルが残り人生を伴走してくれます

慌てた・・・

2008年10月28日 | 急性骨髄性白血病

昨日、妻の病室に行っていたときのこと、

血小板の輸血を終わり、赤血球の輸血(400ml)の途中のころから、「なんだか背中の辺り悪寒がする」と言っていたかと思うと、突然ガタガタとベッドがきしむほど震えだした。手足は氷のように冷たい・・・30分もしないうちに40度以上の発熱、脈は取れないほど速くなり、血圧が急上昇した。歯はガチガチと鳴り、体温計が持てないほど手が痙攣状に震えていた。・・。

私は初めてのことで慌てたが、妻は「大丈夫、以前にも経験した・・」

看護師さんに来てもらい、主治医も駆けつけてくれた。

一旦輸血を中断し、抗生剤の点滴に切り替える。解熱消炎剤を飲み氷枕をして1,2時間、程なく震えは治まり、熱も37度台に下がってきた。輸血に伴うショックだったのだろうか。

朝一電話すると、その後落ち着いているとのことで、ひとまず安心した。

それで今日は、マイントピアの風呂へ入ってから病院へ行くことにする。

爽やかな秋晴れ、久しぶりにカメラを使う。早朝で入浴客もまばらであった。

温泉好きだった妻と何年も通い続けたところ、もはや味わわせてやれない。

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穏やかな秋

2008年10月13日 | 急性骨髄性白血病

0810113_2 転院して一ヶ月が来ようとしている。

入院の際に、今後は緩和ケアですからそのつもりで・・・と言われた。

前の病院からの紹介状からの診断であろう。

患者本人を前にして、余命や今後の経過予想、延命処置の希望の有無まで聞かれた。

なんと心無い医師か、しかし妻はそれをただ淡々と聞いていたものだ。

私は妻を見てつい涙ぐんでしまった。

だが医師としてはやるべきインフォームドコンセントだったのだろう。

主治医の配慮で毎週末に自宅外泊している。

血液検査値からはひどい貧血で出血や感染の危険性が懸念されている。

ハイリスクでありながら外泊を許可してくれるのも患者の気持ちとQOLを考えてくれてのこと。主治医は初対面の印象と違い、意外と優しいのである。

週末外泊は今回で3度目、岡山入院では考えられなかったこと、近くに転院できて結果としてはよかった。

土曜の朝8時から日曜の夜9時まで、ぎりぎり一杯の時間を自宅で過ごしている。

自宅にいる間、妻は精神的に随分とリラックスできている様子で、そのためか今までのところ心配していた発熱や異常事態もない。表情も和んでいる。

それだけに日曜の夕方になると悲しそうな顔になる。

岡山での5ヶ月間、外泊もできず独りどれほどか不安であったに違いない。

強力な抗がん剤治療は想像を絶するものであった。

髪はなくなり、二度の肺炎や肺水腫で40度の高熱が続いたこともあった。

あれほど体力があり、気丈に治療へ挑戦してきた彼女がすっかりやつれ果てていた。

抗がん剤治療は気力も体力も奪い、ことごとく効かなかった。

これからはもうあんな辛い治療はしない。(出来ない)

決して状態は良くないが、このところ食欲もあり明るく表情も穏やかになった気がする。

今まで拒んでいた友人の面会も受け入れて談笑している。

私に対しては、もしもの時の身支度や、子供や孫たちへの配慮も口にする。

いつも残される私の心配ばかり言うのである。

考えたくはないが、誰にしたっていつかは受け入れざるを得ないこと、二人して覚悟だけはしておこう。時間はまだゆっくりとあるのだから・・・・

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転院

2008年09月30日 | 急性骨髄性白血病

妻は地元の病院へ帰ってきた。

準無菌病室をあてがわれ、主治医は意外と優しくて、病状に応じて輸血治療や細かな心遣いが見られてほっとしている。

車でほんの15~20分の近く、私は毎日欠かさず病室へ行くことができるようになった。

状態が良ければ、自己責任で毎週末の自宅外泊が認められる。

痛みもありながら、ここ最近の妻は表情も明るくなってきた。

こころなしか検査値も体調も良くなっている。

気の持ちよう、免疫力の向上によるものとしか考えられない。

穏やかな日が一日も長く続き、願わくは奇跡が起こることを・・・・

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「外泊がしたい」

2008年09月25日 | 急性骨髄性白血病

妻はこのところ微熱は続くものの、食事も進み体調も小康状態を保っている。

だがHbは6、PLTは3台で、体はだるく本を読む気力もない。

最近、脚のあちこちに「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」が出来て、その痛みがあるらしい。床ずれで腰も痛むという・・・

今日は小さな保冷剤と床ずれマットを買っていった。少し役立ったようだ。

先日一週間の自宅外泊が出来たことが何より嬉しかったらしい。

心安らいで、ほんとうに居心地よかったなあ、と又しきりに外泊がしたいと言う。

輸血が止められないので退院は出来ないが、少しでも体調が許せば願いを叶えてやりたい。主治医もそれを勧めてくれている。

自宅は先日のクリーニングと滅菌処置を出来るだけ保持すべく、今までになく清潔に努めている。エアコンを頻繁に掃除し、除菌アルコールタオルでこまめに各所の拭き掃除をする。滅菌にどれほどの効果があるかは知れないが、それが今の私の仕事だと思って。

・・・

妻の好きな彼岸花が今を盛りに咲いている。

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穏やかな日々

2008年09月13日 | 急性骨髄性白血病

大学病院でのやるべき治療はすべて施した、今後は自宅なり近くの病院で対症治療してください、ということになった。とはいえ貧血で3日に一度の輸血は必須で、貧血と感染のリスクは続くが、やむなく一時退院を余儀なくされた。

冷たいようだが、これは大学病院の性格上から仕方のないことらしい。

キロサイド+イダマイシン、キロサイド+ダウノマイシンによる2回の寛解導入が効かず、2回のマイロターグ治療も効かず、CAG療法もダメであった。

この間、重篤な肺炎や胸水、腹水などが続き、何度か急変も覚悟したこともあった。

5ヶ月に渡って最大限の治療と看護をしていただいた主治医ならびにBCRスタッフに感謝している。

突貫工事で自宅のトイレや洗面所を介護仕様にリフォームした。

妻に相談して、不用品を片付けたらダンプ3台分にもなったものだ・・・

更に三日間かけて専門のハウスクリーニングが家中の掃除と消毒をした。

そしてすっきりした1階の居間にギャッジベッドを入れた。

0809151_3 妻はいま痛みもなく、穏やかな時を自宅で過ごしている。

「やっぱり家がいいな、ホッとして安心できて、言うことなしよ・・・」

微熱が続きながらも、やり残してきたことなどをそろそろとやっている。

申し訳ないことだけれど、近隣や友人のお見舞いはお断りしている。

二人きりでこれからの時を出来る限り穏やかに静かに過ごしていきたい。

この日々が一日も長く続いてくれますように。

リフォームでパソコンが使えなかったりもろもろのことがあって、

ブログの更新や掲示板への書き込みが滞ってしまいました。

皆様にご心配をおかけしたことと思います、申し訳ありません。

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夏を乗り切りたい

2008年08月19日 | 急性骨髄性白血病

昨日、娘が無事退院できてひとまずほっとした。

同じ病院だったので、入院中も母親を看ていてくれたが、これから一週間も私に看護させてとのこと、妻も喜んでいる。

大きな手術直後で本来なら休養期間なのに、くれぐれも無理はしないで欲しいのだが。

この期間に私も英気を養っておくことにする。

妻の病状は相変わらずあまり芳しくない。

肺炎や皮下出血に加え、腹水や浮腫が酷く脚がパンパンに張っている。

浮腫は血液濃度が薄くなり、浸透圧で血管から水分が滲み出すことによるとのこと。

口から栄養(タンパク質)が摂れると改善されるが、栄養点滴だけではいけないらしい。

口内炎や歯痛などをおして、食事をしようと努力している妻が痛々しい。

そんなに頑張らなくてもいい・・・

主治医と話し、治療は暫く休んで副作用の症状緩和とQOLを大事にしていくことにする。

この大学病院は歯学部とその専門病院が併設されていて、手厚い口腔治療が受けられることで助かっている。酷いときには毎日のように歯科医と歯科衛生士が往診してくれて、それはそれは丁寧に治療や指導をしてくれる。白血病の治療環境としてはこの上なく恵まれているといえる。

立秋が過ぎ、さすがに残暑という気候になってきたが、日中はまだまだ暑い。

各地で集中豪雨があるようだが、ここ瀬戸内では通り雨程度で川も干上がってきた。

まとまった降雨と秋の訪れが待たれる。

AFの発作も夏が山場、妻共々この夏を無事乗り切りたい。

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CAG療法

2008年08月10日 | 急性骨髄性白血病

CAG療法とは、

 C:キロサイド 皮下注射朝夕14日間

 A:アクラシン 点滴 4日

 G:グラン   皮下注射 14日間

妻は最後の治療法ともいえるCAG治療の長丁場に耐えた。

いや後一歩というところで、抗がん剤キロサイドを12日目に、やむなくDr.ストップで止める事になった。

骨髄抑制がひどく、白血球が100台まで低下して、血小板の輸血が連日となった。

末梢血中の芽球は0となったが、白血球はリンパ球が100%占めてる状態・・・・

これがどういう事態かについては説明されていない。

口内炎や粘膜の炎症が過酷で、痛みで食べる事もしゃべることもままならない。

CRP(炎症反応)も日ごとに上がり14にもなっている。

それでもロキソニンで痛みが治まると、娘の心配をしている。

入院して4ケ月が経ち、今更ながら白血病の過酷さを思い知らされている。

抗がん剤が終わったので、どこまで白血球が回復してくれるか・・・

辛い状態だが、今はそれだけが頼みの綱、なんとか持ち直して欲しい。

娘は結構な大手術だったが懸念する事はないと分かりホッとしている。

術後の痛みは昨日今日とピークらしくて、悲鳴を上げているが、

これは後しばらくガマンすれば回復してくるだろう。

治癒が保障されている病気はなんと幸せな事だろうとつくづく思う。

病室から見る夏空

しばらく滞在することになる。

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きつい検査

2008年07月23日 | 急性骨髄性白血病

昨日と打って変わって今日は絶不調で、朝吐き気止めの点滴をしたと言うのに、午前中からむかつきと吐き気に襲われ通しであった。

昨日無理して外出したのが堪えたようだ。背中を擦りながら、「やっぱり昨日は出かけないほうが良かったね」と言うと「昨日は楽しかったよ」と少し笑みを浮かべて言った。

・・・

主治医は、吐き気がこんなに酷いのはがん細胞が脳や脊髄に廻っているせいかも知れないと、髄液検査(ルンバール)をするという。

私は後日にしてもらえばと言ったのだが、本人は嫌なことはまとめてやっておいて・・と骨髄穿刺(マルク)も同時にやった。なんというガッツ・・

その二本立て?の一部始終を傍で見ていたが、目を背けたくなるほど痛そう、鳥肌が立った。

骨髄液(血液と見分けがつかない)は検査部門から来た人の手で、その場で即10枚ほどのプレパラートに作成されていた。

・・・

こんなきつい検査なのだから、少しでも良い結果が出て欲しい・・・071212_197_2

良くなる保障があれば痛さも吐き気も辛抱できるというものである。

なんとか希望を繋ぎたいのだ。

その後吐き気止めの点滴のせいで眠れたようなので一旦ホテルに帰ってきた。

・・・

さくらさんに教えていただいた書籍、病院内の書店で見つけて手に入れました。有難うございます。

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久し振りの外出

2008年07月22日 | 急性骨髄性白血病

今日はいつになく気分が良いと言うので、予定していたマルクを明日に延期してもらって外出した。

妻の希望もあり、このところ主治医も看護士さんも外出を勧めてくれている。

病院を出たのは入院以来、実に3ヶ月ぶりである。

事前に吐き気止めの点滴をしてもらった。

マスクをして車椅子での移動、暑さの中タクシーへ乗り込むまでの数mが堪えた。

窓際の隅の席を予約をして、駅の近くのホテルの19階にあるフランス料理店に行く。

久し振りに見る街の人波、新幹線の往来や夕景に、妻の目も生気に輝いているように見えた。

このところ殆んど口からの食事が出来ていなかったのだから、気分転換と雰囲気だけ味わうつもりだったが、「ああ美味しい、後で吐いてもいいわ・・・」といって少しずつながら食べていた。

帰りのタクシーに乗ると、「疲れたわ」と私の膝枕で横になっていた。

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とても出来ない

2008年07月18日 | 急性骨髄性白血病

妻から電話があった。

今度ご主人が来られた時にお家へ帰ってもいいですよ、

ご希望なら外泊されてもいいです。と主治医に告げられたそうである。

まさか、耳を疑った、だっていまだ白血球は200台、しかも好中球は0なのである。

他のがんなら自宅療法も考えられるしその希望もあるけれど、

この場合は到底考えられない。

外気に触れればたちまち感染症に罹ってしまうのではあるまいか・・、

患者も家族も真っ先にそう思ってしまう。

とてもではないがそんなリスクを冒すことは考えられない。

それから、近いうちに一般病棟に変わっていただく予定です・・・・とも。

この病棟は移植患者優先だということらしい。

寛解にならなければ移植も出来ないということか。

これも気がかりなこと。

とにかく、週明けに主治医に会い直接よく話しを聞いてみなければ・・・

0807152 相変わらず血液検査結果は最悪で、食欲もなく吐き気が続いている。

妻の気持ちもさすがに萎えがちで、弱気になることも。

それでも体調が落ち着いている時、本当に穏やかな面持ちである。(7/14

デスクトップから話しかけてくる。

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