9月11日、大阪の河南町や富田林市など、4つの市町村で路線バスを運行する金剛自動車が、乗務員の人手不足などを理由に今年の12月20日で路線バス事業を廃止すると発表しました。「各市町村の法定協議会などで協議するよう依頼している」としています。河南町総務課の田中課長は「富田林から、芸大、喜志と、住民の方が広く使っていて影響は大きい。他市町村と連携して対応していきたい」と話しています。<大坪千成>
(画像:金剛自動車株式会社の公式サイトに2023年9月11日付で発公表された「バス事業廃止のお知らせ」。)
金剛バスは、金剛自動車株式会社(本社・富田林市本町)が運行する路線バス事業です。現在、富田林市、河南町、太子町、千早赤阪村の4つの市町村で14の路線を運行。河南町内でも、喜志駅前と近つ飛鳥博物館を結ぶ路線などを運行しています。
バス事業は大正14年から続いてきましたが、2023年9月11日付で、「乗務員の人手不足や売り上げの低下などを理由に、2023年12月20日をもって路線バス事業を廃止する」と公式サイトで発表しました
(同社公式サイト=http://kongoujidousha.com/pkobo_news/upload/78-0link_file.pdf)。
そのうえで、12月21日以降の運行については、「運行エリアの4つの市町村の法定協議会などで協議するよう依頼している」としています。
河南町によりますと、9月8日付で金剛自動車から路線バス事業廃止の届出があったということです。
森田昌吾町長は、「地域の交通機関が廃止されることは誠に残念。住民生活に大きな影響があり、移動手段の確保が急務と考え、国・府の助言を受け、関係機関と連携を図りながら、可能な限り路線維持に努める」とホームページにコメントを発表しています。
河南町総務課の田中啓之課長は「金剛バスは河南町でも、富田林から、芸大、喜志と、住民の方が広く使っている、他に代わりのない交通手段で影響は大きい。いかに継続していくかが急務だが、バスの路線は広い範囲にまたがっているので、他市町村と連携して対応していきたい」と述べていました。
今年の6月末には、同社のタクシー事業が廃止されたばかり。タクシーに加えて路線バスも無くなり、地域住民の交通手段の確保が求められます。
【参考記事】「金剛タクシー、6月末で事業廃止へ 71年間地元に親しまれた“足”」=https://blog.goo.ne.jp/oua_journal/e/4488d50ecc8fe46bc4024cfa7468a6d6)
(画像下:河南町ホームページに2023年9月11日付で掲載されたプレスリリース。https://www.town.kanan.osaka.jp/material/files/group/1/konngoubasuhaisihpyou.pdf)
【訂正】記事中で「バス事業は昭和12年から続いてきました」としていましたが、昭和12年6月9日に金剛自動車株式会社が設立されていますが、それより前の大正14年5月30日に「金剛自動車乗合組合」として一般乗合旅客運送事業の免許取得していました。「バス事業は大正14から続いてきました」と訂正します。(2023年12月21日12:20 編集部)
了
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