SOAP形式は患者に対する看護問題について、看護師が収集した情報を記載する看護記録における記録方式の一つであり、SOAPの英字にはそれぞれ意味がある。
例えば、「S」は主観的情報の事であり、主に患者が要望や訴えをしている事が含まれる。
尚、主観的情報は患者が実際に話した事だけでなく、手話や筆談といったコミュニケーション手段も含まれている。そのため、患者のケアに関連する事であれば患者の家族が訴えた内容も主観的情報として扱われる。
「O」は客観的情報の事を指しており、看護師が見たり触れたりする事で得られた情報になる。患者が訴えた事以外で看護師が問題点を抽出する事が重要となってくると言える。
「A」はアセスメントの意味で、簡単に言うと思考の過程をまとめるという役割を担っている。
「P」は計画を指しており、看護師として患者にやるべき事やその具体的な内容を記載する。
SOAP形式による看護記録のメリットは得られた情報の整理がしやすく、患者の問題点に対するデータ収集や記録が可能になる事だ。そのため、看護師が患者にケアを行う際にはSOAP形式での看護記録は大きな役割を果たすと言える。
また、立案した看護計画に沿って実践し評価をした上で、問題解決に至ったのか、計画を継続するのかなどを検討する事ができるのもSOAP形式のメリットだ。
一方、SOAP形式を用いた看護記録は、短期的な問題の解決に適した記録方式であり、長期的な問題には適さないと言われているのでその点は注意が必要と言えるだろう。