腹水があっても少量であれば、通常は何の症状もみられません。
中程度の量の腹水がたまると、胴回りの寸法と体重が増えることもある。
大量の腹水は、腹部の膨隆と不快感を引き起こすことがあります。
腹部が張り詰めて、へそが扁平になったり飛び出たりすることさえあります。
腹部が膨張すると、胃が圧迫されて食欲不振になったり、肺が圧迫されてときに息切れを起こすことも。
腹水のある人では、過剰な体液が足首に貯留するために足首がむくむことも。
腹水の合併症
特発性細菌性腹膜炎(明確な理由なく生じる腹水の感染)が起こることも。
この病態は、腹水と肝硬変がある人によく起こり、特に大量の飲酒をする人で多くみられます。
特発性細菌性腹膜炎を発症すると、通常は腹部に不快感が現れ、腹部に圧痛を感じることもあります。
発熱や体調不良がみられるほか、錯乱や見当識障害に陥ったり、眠気を覚えたりすることもあります。
治療しないと死に至ることも。
生存の見込みは、適切な抗菌薬による早期の治療を行えるかどうかに。