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文学や史跡で登場するマチを旅しながら、折々、紹介することを心がけています。

漆紫穂子著『女の子が幸せになる授業』

2014年06月26日 20時26分22秒 | 書評
 漆紫穂子著『女の子が幸せになる授業』.

 「28プロジェクト=「かた28歳で輝く女性になる! 和の心得レッスン」を提示、中高一貫教育の私学再建で奮闘した漆紫穂子氏が、礼法、茶道、華道、着付けの指導者、家元との対談を通じて、教育内容を紹介する。
 それぞれの芸に寄せる思想というか、位置づけに意味が。
「礼法―やさしさと美しさを引き出す授業」
「茶道-思いやりのある子に育つ授業」
「華道-感性を刺激し決断力をつける授業」
「着付け-内面の輝きを表現する授業」

随所に授業意図が展開される。「語学や外国のことを学ぶ以前に、日本のことを知るべき」(14p)。「型とは基本であること」(60p)、「この所作はこういう意味があるのだ」(61p)。
「もし短く切って失敗したと感じたら、それは、最初から短い枝だったのだと思うようにして、それをいかすことを考えるようにしましょう」(110p)。「(和装に時間をかかる時間を)自分だけの時間、(忙しくしてはいるが)心は無の状態」(150p)。

能力をひきだす、やる気をおこす。日常の中に非日常をあえてもちこみ、視野の拡大と視点の深化を、めざすか。それぞれの章に、授業をうけた生徒の率直な感想が配置されているのも、効果的。(小学館 2010年)。
コメント (1)
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