玄侑宗久さんの「禅的生活」という本から、たくさんのいい知恵を授かった。その中に、うすらぼんやり見る、というのがある。
なにか一点に焦点を合わさずに、全体をぼんやり見ている身体状態では、腹を立てたり不安を感じることはできないらしい。
ほんとうかな?
ためしにやってみた。
すると、あらほんとだ😲
そのような身体状態を作り上げてみると、怒りや不安といった感情はすーっと消えてしまう。
これはすごい発見!
このうすらぼんやり状態だと、感情に伴なった身体状況が得られないため、感情は定着できないらしい。しかも、そのうすらぼんやり状態だと身体はリラックスし、生命力は最大になっているとのこと。
この知恵を得てから私は、イライラしたり、不安妄想が広がりそうになった時には、うすらぼんやりしてみることにした。忘れることも多々あるけれど、覚えていてやってみる時には、自分を締めつけていたネガティブな感情が瞬時にゆるゆるっと緩んでいく。
おおお!これはなんだかすごく気持ちがいい。
これと同じような身体状態を作り出す方法として、両手に意識を分散してみる、というのも紹介されていた。
ふむふむ。ほんとだ。片手に意識を集中した時と、両手に意識を分散した時とでは、身体や心に感じる緊張感が全く違う。
妄想から離れた「悟り」の世界は、どうやらこの、うすらぼんやりから入れるらしい。私は悟りたいなんて気持ちはないし、禅の世界をきちんと学ぼうというつもりもないけれど、禅の教えからは気づかされることが多い。
日々の生活を通し自分を見つめ成長していきたい、と考える私のポリシーと禅は、とても心地良くフィットする。