■パンカップ店主の昭和的こころ 「三角ベースボール」

アラカン・パンカップ店主の昭和的こころの復活記◇昭和の時代・日本の伝統を見直しませんか?!

【パンカツプ店主の配達帳】ある「つるし柿」の思い出

2011-12-06 01:01:15 | パンカップ店長日記
一昨年の暮れのこと。
あるお客様の家に配達で伺った。事業家の奥様でご主人はだいぶ前になくなっている。
気風のよさと物怖じしない語り口についつい長話になってしまう。
差し出されたお茶をすすりながら、ふと壁にかかった大きなつるし柿に目が行く。
「これ旨そうですね。」
「すきなん?」
「ええ、今年から好きになりました」
「へえ?!」

「長瀞の干し柿なんよ。もっていきな。」
「はい、いただきます。」
「私はね、柿には主人の思い出があってね。」
・・・ある年。ご主人が岐阜のほうへ旅行に行った際に買い求めたという柿が、ご主人が急逝した数日後に「宅配便」で送られてきた。食べ頃をと、産地の方の気遣いに感謝するとともにご主人との別れの思い出としていつまでも、いつまでも残っているという。

そのいただいた干し柿を拙宅の天井からつるして、いつ頂こうか、もうそろそろかななどと考えいてるうちに「訃報」が入った。あの奥さんが「死んじまった」と。

  透き通る 甘さやふるさと つるし柿

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この和風スイーツ。太陽の光を一杯浴びて干した食物には言うにいわれぬ滋養があるという。昨今の生食ブームや、やたらと白すぎる生クリームを使った通販ヒットお取り寄せスイーツetc.にはない深みのある絶品「和風スイーツ」にめぐり合わせていただいたことに「感謝」。旨い。

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