助け出せる機会を見損なってはいけなかった。
「またか」とさせたのは致命的だった。
「アイツはああなんだ」にしかならぬ。
最初が間違ってたのに威勢で押したばかりに引き返すべき距離が伸びていた。
次第に戻れるところを霞ませた。
最初が肝心だったのだと知るのは、万事済んでから。
転向の機会と助言に気づくのも後の祭り。
将棋と一緒です。
自分の指した手で行方を決めただけ。
他責を口にするは愚也。
恨むは指手。
応じ方次第で勝てた。
負けはきたのではなく呼び込んだ。
諦観では満たされぬが、保身はかなう。
それ如きを大事に出来ぬ柔軟のなさは迷惑だった見やれる目さえあればよかったのに。
やり切ったせいで、裏切ってたこともある。