毎週末、雨や台風やらでことごとく山行中止となった10月。
ようやくスカッと晴れ渡った秋山を満喫することができた。
山小屋を早々に予約していたので、今回ばかりは天気が悪かろうがなんだろうが行っちゃおうと決めていたが、悪かった天気予報も直前で好転し、予想外に素晴らしい登山となった。
同行してくれたのはshinichiさん。今回もよろしく。
shinichiさんが本沢温泉に入りたいというので、リクエストに応えて本沢温泉入り口から硫黄岳を目指した。
駐車スペースには5~6台の車しか置いていなかった。
9時にスタート。
柔らかな陽が差し込むカラマツ林をゆるやかに登っていく。
本沢温泉までは、余裕の散歩道だ。
カラマツの黄葉もいよいよ終盤戦。
よいときに来られて本当によかった。
木々の隙間から奥秩父の峰々を望む。
右端に金峰山が見えた。
富士見平で小休止。
速乾性の長そで一枚でも十分暑い。
shinichiさんは、ベースレイヤーにメリノウールを愛用している。
いつも勧めてくれるのだが、メリノウールは私には高級品すぎてちょっと手が出ない。
スタートから2時間で本沢温泉に到着。
軽くエネルギーチャージ。
本沢温泉は通年営業の山小屋。
雪の時期に稲子の湯からここまでスノートレッキングで一泊というのもぜひやってみたい山旅の一つ。
今回、目的の一つでもある本沢温泉の野点湯は、帰りがけによることにして、今はスルー。
登る前に入っちゃったら、もう完全に登る気力はそがれてしまう。
本沢温泉から1時間の急登で夏沢峠にたどり着いた。
青空がまぶしい。
夏沢峠に二軒の山小屋が建っているが、この時期はどちらも営業を終了していた。
夏沢峠だけに、夏しか営業していないみたい。
お昼を過ぎたところだったので、ここでお湯を沸かしてラーメンタイム。
そして、靴ズレを起こしたカカトのケア。
毎度同じことを繰り返しているが、いい加減イヤになってきた。
shinichiさんは、「もうその靴捨てた方がいいですよ。ネットで1000円で売るっていうのはどうですか?」
むむむ、捨てたいのは山々だけれども、次に買うめどが立たない。高々1000円のためにネットであーだこーだするのも、はっきりいって面倒なことである。
今年もサンタさんに靴のプレゼントをお願いしようかしら。
大きな岩に寝ころんで、小屋越しに目指す硫黄岳の爆裂火口を仰ぎ見る。
お腹もいっぱいになったので、昼寝をしたいところだが、あとひとがんばりで頂上だ。
雲が出てくる前に頂上に立とう。
夏沢峠から樹林帯を少し登ると、森林限界となる。
八ヶ岳ブルー全開!
風がやや冷たいが、それ以上の感動がある。
靴ズレの痛みでペースダウンしている私を、shinichiさんが待っていてくれた。すいませ~ん。
大迫力の爆裂火口は硫黄岳のシンボル。
こちら側から見るのは初めてだ。
振り返ると北八ツの秀峰が素晴らしい。
手前が根石岳、その先に西天狗と東天狗、その奥に北横岳と蓼科山が見える。
連なる大ケルンも硫黄岳ならではの風景。
悪天候のとき、この大ケルンの存在がどれほど心強いことか。
いよいよクライマックス。
頂上はすぐそこ。
shinichiさんは、どんどんペースアップ。
私はヒーヒー言ってペースダウン。
広い頂上にたどり着くと、目の前には赤岳、阿弥陀岳、横岳のスリートップがどーんと目に入った。
これこれ! これが見たくて登ってきたのだ。
硫黄岳(2760m)頂上。
風が強いが、最高に気持ちいい。
一足も二足も先に着いていたshinichiさんは、何やら山ガールと談笑中。
ああ…、写真をお願いされていたのね。
じゃあ、こちらもお願いしましょう。
はい、チーズ!
男前に撮っていただき感謝。
一通り絶景を楽しんだので、ぼちぼち硫黄岳山荘に向かう。
硫黄岳山荘は、硫黄岳と横岳の鞍部にある山小屋だ。
下ること20分ほどで到着。
硫黄岳から鞍部までは風が吹き抜けるので、とにかく寒い。
小屋に入ると、目の前には薪ストーブ。
ほっとする温かさだ。
モンベル会員証で500円割引になったので、一泊二食付きで9000円を支払う。
この日の宿泊客は20人とのこと。
蚕だなベットの上の段は、荷物置き場として使わせてくれた。
食堂兼談話室にはストーブと大きなコタツがあり、ゆったりのんびりできた。
硫黄岳山荘は、明日の宿泊をもって今シーズンの営業は終了する。
夕食は「山に感謝をする会」ということで、振る舞い酒が用意された。
山で亡くなられた方々へ黙祷をささげた後、山へ感謝する乾杯で宴は始まった。
通常の食事プラスアルファで料理が用意され、日本酒とワインは飲み放題。
小屋のオーナーの取り計らいで、一人ひとり自己紹介して盛り上がったり、それぞれの山談議に花を咲かせたり、楽しくなごやかな夜になった。
それほど酒が強くない私は、登山の疲れもあってか、ビール一本、日本酒二杯、ワイン三杯でバタンキュウ。
shinichiさんは、酒がなくなるまで飲み続けたとか。
月が明るい最高の夜になった。
翌朝は5時30分に起きだした。
昨夜の明るい月夜が嘘のように、今日はガスと強風。
ご来光は早々に諦め、ゆっくり朝食を食べる。
支度を整え、7時に氷点下の世界へ。
時折、小雪が舞い、強風で顔が痛い。
爽快だった昨日の風景とは一変して、ハイマツや草紅葉も凍り付いている。
時々顔を上げ、ぼんやりとシルエットを浮かび上がらせてる大ケルンを確認しながら、硫黄岳頂上へと登り返す。
硫黄岳頂上は、真っ白な世界。
指道標も霧氷が付着している。
ウェアやザックも霧氷や自ら吐く息で白く凍った。
天気が良ければ、根石岳や天狗岳まで足を延ばすことも考えていたが、もはや温泉のことしか思い浮かばない。
さっさと下りよう。
夏沢峠まで下りてくると強風もおさまり、人心地がついた。
本沢温泉には、9時に到着。
温泉料金600円を支払って、いざ野天風呂へ。
熱くもなく、ぬるくもなく、いつまでも入っていられる丁度いい湯加減。
冷え切った体には、最高である。
以前、息子と来た時とはお風呂の造りが違っている。
ホームページを見ると、平成26年7月に修復したと書いてあったので、土砂崩れか何かあったのだろう。
※息子と来た時の記事はこちら♨
ここのお風呂は何も遮るものがないのでロケーションは最高だが、脱衣場などしゃれたものは無いので、それなりに覚悟をもって入ってほしい。(笑)
温泉効果で体中の筋肉が弛緩しきってしまった。
カラマツの黄葉を眺めながら、だらだらと下山した。
秋晴れの稜線歩き、温かい山小屋の宴、凍てつく強風、そして日本最高所の野天風呂。
盛りだくさんの山旅となった。
shinichiさん、今回も大変お世話になりました。
次回は、雪が降ってからでしょうか?
またよろしくお願いします。
ようやくスカッと晴れ渡った秋山を満喫することができた。
山小屋を早々に予約していたので、今回ばかりは天気が悪かろうがなんだろうが行っちゃおうと決めていたが、悪かった天気予報も直前で好転し、予想外に素晴らしい登山となった。
同行してくれたのはshinichiさん。今回もよろしく。
shinichiさんが本沢温泉に入りたいというので、リクエストに応えて本沢温泉入り口から硫黄岳を目指した。
駐車スペースには5~6台の車しか置いていなかった。
9時にスタート。
柔らかな陽が差し込むカラマツ林をゆるやかに登っていく。
本沢温泉までは、余裕の散歩道だ。
カラマツの黄葉もいよいよ終盤戦。
よいときに来られて本当によかった。
木々の隙間から奥秩父の峰々を望む。
右端に金峰山が見えた。
富士見平で小休止。
速乾性の長そで一枚でも十分暑い。
shinichiさんは、ベースレイヤーにメリノウールを愛用している。
いつも勧めてくれるのだが、メリノウールは私には高級品すぎてちょっと手が出ない。
スタートから2時間で本沢温泉に到着。
軽くエネルギーチャージ。
本沢温泉は通年営業の山小屋。
雪の時期に稲子の湯からここまでスノートレッキングで一泊というのもぜひやってみたい山旅の一つ。
今回、目的の一つでもある本沢温泉の野点湯は、帰りがけによることにして、今はスルー。
登る前に入っちゃったら、もう完全に登る気力はそがれてしまう。
本沢温泉から1時間の急登で夏沢峠にたどり着いた。
青空がまぶしい。
夏沢峠に二軒の山小屋が建っているが、この時期はどちらも営業を終了していた。
夏沢峠だけに、夏しか営業していないみたい。
お昼を過ぎたところだったので、ここでお湯を沸かしてラーメンタイム。
そして、靴ズレを起こしたカカトのケア。
毎度同じことを繰り返しているが、いい加減イヤになってきた。
shinichiさんは、「もうその靴捨てた方がいいですよ。ネットで1000円で売るっていうのはどうですか?」
むむむ、捨てたいのは山々だけれども、次に買うめどが立たない。高々1000円のためにネットであーだこーだするのも、はっきりいって面倒なことである。
今年もサンタさんに靴のプレゼントをお願いしようかしら。
大きな岩に寝ころんで、小屋越しに目指す硫黄岳の爆裂火口を仰ぎ見る。
お腹もいっぱいになったので、昼寝をしたいところだが、あとひとがんばりで頂上だ。
雲が出てくる前に頂上に立とう。
夏沢峠から樹林帯を少し登ると、森林限界となる。
八ヶ岳ブルー全開!
風がやや冷たいが、それ以上の感動がある。
靴ズレの痛みでペースダウンしている私を、shinichiさんが待っていてくれた。すいませ~ん。
大迫力の爆裂火口は硫黄岳のシンボル。
こちら側から見るのは初めてだ。
振り返ると北八ツの秀峰が素晴らしい。
手前が根石岳、その先に西天狗と東天狗、その奥に北横岳と蓼科山が見える。
連なる大ケルンも硫黄岳ならではの風景。
悪天候のとき、この大ケルンの存在がどれほど心強いことか。
いよいよクライマックス。
頂上はすぐそこ。
shinichiさんは、どんどんペースアップ。
私はヒーヒー言ってペースダウン。
広い頂上にたどり着くと、目の前には赤岳、阿弥陀岳、横岳のスリートップがどーんと目に入った。
これこれ! これが見たくて登ってきたのだ。
硫黄岳(2760m)頂上。
風が強いが、最高に気持ちいい。
一足も二足も先に着いていたshinichiさんは、何やら山ガールと談笑中。
ああ…、写真をお願いされていたのね。
じゃあ、こちらもお願いしましょう。
はい、チーズ!
男前に撮っていただき感謝。
一通り絶景を楽しんだので、ぼちぼち硫黄岳山荘に向かう。
硫黄岳山荘は、硫黄岳と横岳の鞍部にある山小屋だ。
下ること20分ほどで到着。
硫黄岳から鞍部までは風が吹き抜けるので、とにかく寒い。
小屋に入ると、目の前には薪ストーブ。
ほっとする温かさだ。
モンベル会員証で500円割引になったので、一泊二食付きで9000円を支払う。
この日の宿泊客は20人とのこと。
蚕だなベットの上の段は、荷物置き場として使わせてくれた。
食堂兼談話室にはストーブと大きなコタツがあり、ゆったりのんびりできた。
硫黄岳山荘は、明日の宿泊をもって今シーズンの営業は終了する。
夕食は「山に感謝をする会」ということで、振る舞い酒が用意された。
山で亡くなられた方々へ黙祷をささげた後、山へ感謝する乾杯で宴は始まった。
通常の食事プラスアルファで料理が用意され、日本酒とワインは飲み放題。
小屋のオーナーの取り計らいで、一人ひとり自己紹介して盛り上がったり、それぞれの山談議に花を咲かせたり、楽しくなごやかな夜になった。
それほど酒が強くない私は、登山の疲れもあってか、ビール一本、日本酒二杯、ワイン三杯でバタンキュウ。
shinichiさんは、酒がなくなるまで飲み続けたとか。
月が明るい最高の夜になった。
翌朝は5時30分に起きだした。
昨夜の明るい月夜が嘘のように、今日はガスと強風。
ご来光は早々に諦め、ゆっくり朝食を食べる。
支度を整え、7時に氷点下の世界へ。
時折、小雪が舞い、強風で顔が痛い。
爽快だった昨日の風景とは一変して、ハイマツや草紅葉も凍り付いている。
時々顔を上げ、ぼんやりとシルエットを浮かび上がらせてる大ケルンを確認しながら、硫黄岳頂上へと登り返す。
硫黄岳頂上は、真っ白な世界。
指道標も霧氷が付着している。
ウェアやザックも霧氷や自ら吐く息で白く凍った。
天気が良ければ、根石岳や天狗岳まで足を延ばすことも考えていたが、もはや温泉のことしか思い浮かばない。
さっさと下りよう。
夏沢峠まで下りてくると強風もおさまり、人心地がついた。
本沢温泉には、9時に到着。
温泉料金600円を支払って、いざ野天風呂へ。
熱くもなく、ぬるくもなく、いつまでも入っていられる丁度いい湯加減。
冷え切った体には、最高である。
以前、息子と来た時とはお風呂の造りが違っている。
ホームページを見ると、平成26年7月に修復したと書いてあったので、土砂崩れか何かあったのだろう。
※息子と来た時の記事はこちら♨
ここのお風呂は何も遮るものがないのでロケーションは最高だが、脱衣場などしゃれたものは無いので、それなりに覚悟をもって入ってほしい。(笑)
温泉効果で体中の筋肉が弛緩しきってしまった。
カラマツの黄葉を眺めながら、だらだらと下山した。
秋晴れの稜線歩き、温かい山小屋の宴、凍てつく強風、そして日本最高所の野天風呂。
盛りだくさんの山旅となった。
shinichiさん、今回も大変お世話になりました。
次回は、雪が降ってからでしょうか?
またよろしくお願いします。
まさかのド快晴でしたね!
我々の晴れ男っぷりが発揮されましたね〜。
行きたかった日本最高処野天風呂に入れて最高!でした。
ちなみに温泉の最高処はみくりが池温泉なんですね。
なんか拍子抜けです。
高天原温泉は2,100m、白馬鑓温泉は2,050mでした。
硫黄岳山荘も非常に素晴らしく、すっかりお気に入りコースになりました。
登山靴、サンタさんにもらえるといいですね!
次もまたよろしくお願いします〜。
こんばんは!
初日は最高の天気でしたね。
最高標高ではみくりが池温泉なんでしょうけど、湧出の野天風呂としては、本沢温泉が最高所なんですね。
歩いてしか行けない秘湯ですから、ありがたみが違います。(笑)
雪の時期なら本沢温泉メインでも、楽しめそうですね。
靴は、今からサンタさんに願掛けします~。
やはり日ごろの行いが宜しいpapachanさんに山の神が味方したようで。
完璧だった天候が3日に雨マ-クがついたので僕らは根石山荘をキャンセル。
明暗がはっきり分かれましたが両パーティとも酒を満喫できたので万歳三唱と行きましょうかね?
こんばんは!
一発逆転の好天、初日は最高でした。
それにしても、まさか同じ山域にいらっしゃったとは…。
そのうち、どこかの山でばったりお会いするかもしれませんね。
山と酒に万歳三唱!!