9月6日(金)晴れ
娘が映画を観て良かったから原作も読んでみようかなと言っておったので、母も読んでみる。
感想としては・・・ワタクシの好む、ハッピーエンドでもなく、読後感がスッキリでもなく、でもこれは読むべき!と思う本。
Amazonの書評を引っ張ってみますね。
自分が想像できる”多様性”だけ礼賛して、秩序整えた気になって、
そりゃ気持ちいいよな――。
息子が不登校になった検事・啓喜。
初めての恋に気づく女子大生・八重子。
ひとつの秘密を抱える契約社員・夏月。
ある事故死をきっかけに、それぞれの人生が重なり始める。
だがその繫がりは、”多様性を尊重する時代"にとって、
ひどく不都合なものだった。
読む前の自分には戻れない、気迫の長編小説。
一言で「多様性」と括った上で、それはイコールLGBTQで、最近映画でもドラマでも小説でもやたら取り上げられてきて、ちょっとだけ、ワタクシ、わかった風になっていた。
今まで知らなかっただけで、周りに存在しなかっただけで、いや、おそらくなんらかのデータによると自分が思っている以上に多く存在してて、今そういう啓蒙期にあるのだろうと。
ワタクシは、理解できるよ、ただ、ワタクシにカミングアウトする人が居なかっただけで。
そういう気持ちを鼻で笑われたような気持ちになる。
そして今、自分の中の「多様性」が振り出しに戻ってしまった気分。
前にもこういう気持ちになった事ある。
「コンビニ人間」を読んだ時。
「流浪の月」を読んだ時。
ワタクシは、自分が「普通」の人間だと、自虐的に認識しているのだが、それをものすごく思い知らされる時がある。
今日の夕方のニュースで、マンションの屋上に登って、そこから下の部屋の若い女の子の浴室にスマホを差し出して盗撮した男が逮捕されていた。
性的嗜好とかフェチとかの危ういところは、犯罪に結びついたりするところである。
いや、これも難しいな。
もう一つ、「今日人を殺したいと思った」という19歳の男が、面識のない20代の女性を包丁で刺したというニュース。
この男だけではない思考だよなあと思い出すのは、「人を殺してみたい」という欲を抑えられない人による殺人事件の数々。
これは性的嗜好とはまた違うか。
どういう思考からくるものなのか。
色々な事を思い出し、考えさせられ、結論は出ない。
でも、人間とは簡単なようで複雑なようで単純なようで多面的であるという事を忘れてはいけないと言う事だけは確か。
特にワタクシのような、自称「普通の人間」が要注意である。
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