パパと呼ばないで

再婚した時、パパと呼ばないでくれと懇願した夫(←おとうさんと呼んで欲しい)を、娘(27)「おやじ」と呼ぶ。良かったのか?

人類の進歩を邪魔するもの

2023年06月06日 | 夫ネタ
6月6日(火)雨

無事に夫再就職。
結局優しい妻は、車を貸してあげてます。
クルマやさんに発注はかけてますけどね。
でも、ちょうどいい中古車が早々見つかるとも思えず、当分はワタクシの車で夫は通勤することに。
で、問題なのは、ワタクシが車を使いたい時にどうするか。
以前、車問題が勃発した時、ワタクシが、片道40分もかかる所へ送り迎えしたくない。それもちょうど通勤ラッシュだし、そもそもが最近運転に自信を無くしている。。。というような事をまくし立てました。
とは言えコレは喧嘩の売り言葉に買い言葉的なニュアンスも含まれておる。
なんだかんだいって優しい妻は(しつこい)自分の用事がある時は夫を送りつけてから用事をすませて、またお迎えに行くのだろうと思っておった。
そしてその、用事が昨日の月曜日。
前夜、夫が「明日なんだけどさあ、バス停まで送ってくれない?」
聞いた事もないバス停の名前を言う。
そこまで行けば、一本で職場の、まあまあ近くまで行けるらしい・・・
そこから職場まで歩くし(15分)、帰りはまたバスに乗って、バス停に着いたら帰りは歩いて(15分)帰ってくるよと言う。
車なら7時半にご出勤のところ、そのバスは本数も少なく、7時10分のに乗るから7時前にバス停まで送らねばならない。
という事は、その前に朝ごはんとお弁当の準備・・・
夫は夫で、そのバスに1時間ほど揺られて・・・
帰りは帰りで、バスの本数が少ないから、仕事は5時15分までなのに、バスは6時40分発。
しかし、我が夫は静かにこの行程をこなす。
逆の立場だったら絶対ワタクシ怒り出す。
キレ過ぎて、しまいには「働いてる者が一番偉いんじゃ!黙って車、貸し腐れ!オンドリャ〜」と言うと思う。

振り返ると、我が夫の人生は我慢の人生の気がする。
と言うか、すぐ諦めると言うか。
この家に引っ越した時、電力会社の人が来て、いま現在の電線の引き込みは危険なのでご自宅の庭に電柱を立てさせて欲しいと言う。
どこらへんに?と聞くと、2ヶ所候補地を指さされる。
想像してください・・・庭に電柱が立ってる姿を・・・
いや、我が実家にも立ってますよ、でもそれは家の裏なので全く問題ない。
問題ない上に、毎年ちょっとだけお金ももらえるらしい。
しかし、我が家の場合は、家の入り口の方。
庭の景観丸つぶれだ。
もう一ヶ所は、家の上の方になり、それはそれで景観もそうだし、地震でも起きたら家に倒れてきそうで怖い。
夫が「しょうがないから、ここの紫陽花のとこかなあ」と電力会社の人と話をつけている。
ワタクシ「電柱って細いですか?」
我が家の分の引き込み線だけなら、木の電柱くらいでいいんじゃない?と思うも電力会社の人、道に立ってる普通にぶっといコンクリートの電柱を指差し、「あれと同じものです」
ギョッとする。
あんなのが家の門から玄関までのアプローチの途中にでーんと立つのか。
さらには、ワタクシが一番好きな場所である縁側から築山やら林の方を見た時に、でーんと電柱が見えるのか。
工事日やら諸々の手続きをして電力会社の方が帰られた後も納得いかない妻が愚痴愚痴文句を言う。
しかし夫は「しょうがないだろ」
妻はそれでも愚痴愚痴ジリジリイライラ。
夜もずっと眠れないまま何とかならないか天井をみつめながら考える。
夜中、「はっ!入り口の門柱のところでもいいのではないか?」
翌朝夫に相談するもイマイチな反応のまま「無理なんじゃない?」
あたし、もう一回電力会社の人に来てもらって相談するっっっ!
で、電力会社の人にはご足労願い、さらには、少し木を抜いたりの作業を増やしてしまったが、無事に家の景観を損ねる事は最小限にとどめた。
これはワタクシの中では非常に大きく、縁側のソファに寝転がって外を見るたびに「ワタクシ、グッジョブ!」と親指を立て自分を褒め称える。
キラキラの木漏れ日や四季折々の花に癒されながら、人間、わがままも時には大事なのよと呟く。
愛のままにわがままに あたしゃあたしを傷つけないのだ。
この、自分が我慢したり嫌な気持ちになったりする事を回避する力って大事だと思うのだ。
夫にはこの気持ちが薄い気がする。そもそも彼は我慢と思っていないのかもしれないけど。
だから、人に我慢を強いる事を悪いと思わない。
自分が嫌じゃない事だから。
バスに延々乗ることもまた楽し。
テクテク歩くのもまた楽し。
1時間バスを待つことも苦にしない。
汗をかいたらシャワーを浴びればいい。
でも、でも、ワタクシは嫌なの。
そして、嫌だから、何とかしてそれを回避する事を考える。ない頭を振り絞るって考える。
人類はこうして進化してきたのだ。
ワタクシのような人間のおかげだ。
人類が皆、夫のような人間だったら、未だに飛行機も新幹線もなく、せいぜい飛脚だよ。
今日と明日は、娘が仕事がお休みなので、遊びに行きたい気持ちだったのに、夫に車を貸してるから出かけられず、夫を罵る事で溜飲を下げる妻であった。
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2 コメント

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Unknown (ことり)
2023-06-06 18:23:43
実は、通勤の車の件、心配しておりました。しかし、さすがです!今日のお話が飛脚にまで飛躍した時、天賦の才をお持ちだと思いました。夫の事を書かせたらもうnさんの右に出るものはいません。深い愛情を感じましたよ。
ことり
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ことりさんへ (n)
2023-06-07 17:32:35
あゝことりさん!この拙文から、かすかな夫への愛情を読み取っていただけるなんて。
この、愛情深き妻のためにも早く車を買え!と言ってやってくださいませ。
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