パパと呼ばないで

再婚した時、パパと呼ばないでくれと懇願した夫(←おとうさんと呼んで欲しい)を、娘(27)「おやじ」と呼ぶ。良かったのか?

夫が亡くなった時の妻たちの話

2020年02月17日 | 本・マンガ・テレビ・映画
2月17日(月)晴れ

今朝の朝日新聞。
昨年、46年連れ添った夫を亡くした料理家の栗原はるみさんが、その喪失感を語ってらっしゃる。
少し前に、久しぶりにテレビで見かけた栗原さんが、非常にやつれてらして、思わず夫に「栗原はるみさんって何かご病気だったっけ?」って聞いたくらいだ。
今思えば、その頃、告知だったり再発だったり看病だったりでの疲労だったのかもしれない。
栗原氏は享年85歳。はるみさんは現在72歳とのことだから年の差婚だったのね。
「自分でも驚くほど夫に依存していたんだ」とおっしゃる。

先日の「キネマ旬報ベストテン」で特別賞を受賞した故和田誠氏に代わって、授賞式に出席した平野レミ氏が
「本当に優しい夫でした。あんなに優しい人と結婚しちゃったから、後がつらい。
悲しくて、悲しくて、悲しくて、本当につらい」と本音をこぼし「もう泣いちゃうからスピーチやめますね!」と語ったと、ネット記事で読んだ。
今、ちょっと気になって検索したら、平野レミさんは72歳。和田誠氏は享年83歳。
こちらも年の差婚か!

先日読了した伊藤比呂美著「たそがれてゆく子さん」
こちらも結構な年の差婚(夫享年87歳)で、妻が夫を看取った後、ただただ寂しいと綴ってあった。

一概には言えないが、それでもやっぱり年の差婚って、守られている、守っている、頼りにしている、頼られている、という感情が大きいのではないか。
今、癌で闘病中のA夫人は夫より7つ上の姉さん女房だ。
彼女曰く「A君には、癌のこと言えなかった。」
1年以上も彼女は夫に内緒にしていた。
夫がかわいそうで言えなかったというのだ。
何がかわいそうじゃ!自分のことしか考えていないような夫じゃないか!(酷い言いようですな)と、ワタクシは心の中で頼りないA氏を罵りたいくらいだった。
7つも下だと、頼るどころか、心配だったり、可愛かったり、守ってあげたかったりするんだなあと思ったことを思い出す。

それと、一般的に考えると「人生80年」というから、決してこの夫達は短命だったわけではない。
しかし、妻達はまだ70代(伊藤氏は60代)で、「死」がそれほど身近ではない。
それなのに、夫が「死んだ」という事態に「え?」となるのではないか。
結婚生活も長くなると歳の差なんて無くなるものだ。
自分に引き寄せて、自分と同様で「夫が死ぬ」ということを現実的に考えてなかったのではないか。

我が両親の話をすると、父は典型的な亭主関白で、母は絵に描いたような良妻賢母で、まあまあ仲良し夫婦の部類だと思っていたが、ここ20年くらいは、仲良しどころの騒ぎではない。
父(85歳)はすっかり弱り、母(80歳)もおばあちゃんになり、それぞれが自分のことで精一杯である。
相手を思いやるどころではない。
悲しかったり、ちょっと情けなかったりするが、これはこれで、「つれあいの死」のダメージを受けにくくなるための自己防衛みたいなものかもと解釈しよう。

今日の一枚は・・・
先日、ラーメンを食べに行った帰りに寄り道した図書館のオープンテラス。
夫よ!あたしゃ思いっきり依存しているから、長生きしてください。
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2 コメント

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Unknown (puffpuff)
2020-02-18 11:46:38
私の両親はあっさり二人ともいなくなってしまったし
義母も義父をなくした時より
義父がかわいがっていた犬が亡くなった時の方が大変だったので
身近な例を見ていないからどうなるのかわからないけど
なんだかんだ言っても一人の生活ってつまんないから長生きしてもらわないと困るわ。
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puffpuffさんへ (n)
2020-02-18 12:03:13
そうなの。
まずは食事かなと思う。
一人で楽しくご飯を作って、楽しく美味しくご飯を食べる自信がない。
実家の母も、一人暮らしになって寂しいんじゃないかと心配したけど、ご近所コミュニティで、いただいたりごちそうしたり楽しくやってました。
その点、ワタクシは、ご近所ともうまくやれそうにないから夫相手に「どお?美味しい?美味しいでしょ?」
だから長生きしてもらいたい。
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