数年前のこと。
買い物に出かけたときに、わたしと同じように母親を介護しているAさんとバッタリと出会い、お母さんは元気にしてみえますか?とたずねると、入所をしたということを話していました。
ひとり暮らしをしていたお母さんのところに毎日のように通い介護が大変だったのかと思いきや、それとは逆にとても楽しかったらしく、お母さんが入所したことにとてもさみしく感じているとのことでした。
入所のきっかけは骨折のようだったんですが、一生懸命介護をしていたAさんにとってはとてもショックだったらしく、怪我をさせてしまったことに申し訳ない気持ちでいっぱいでずいぶん気落ちしたそうです。怪我をさせたといっても、骨折したときにその場に居合わすことができなかったことに後悔していたみたいで、本当は家に連れてきて同居したかったようなんですが、その様子をみていたAさんの兄弟が入所を勧められたようです。
わたしも気を付けないとと思うことがときどきあります。
それは…
介護していると、何か問題があると自責の念にかられたり、思い通りにいかないことにいら立ちを感じたり…いろいろな感情が起こることがあります。
ですが、介護に対する思いが一途になってしまうと、介護される側に頼られていることに自分の存在価値をおいてしまうようなこともあるんです。
介護される側が介護者に対して依存することはよくあることでしょうけど、そうではなく、介護者側が介護をするという行為に依存してしまい、介護することだけに楽しみ(生きがい)を奪われ、ある意味自分自身を放棄してしまうということもあるのではないかということです。
長く介護に携わっていくなら尚更適度な距離感をもち、゛介護”をキーワードとした世界の中だけで完結してしまわないように自分を見失わず、社会と関わりをもって生きていくことが変わっていく環境に対応していくことができるのではないかと思います。
介護のことだけでなく、サイクリングのこと、友人とのお出かけの話等々、ひっくるめてこうやってブログに書いていくことは、もしかしたら自分にとって依存しないためにはいいことなのかもしれませんね。