巨大ハリケーンの襲来で浸水した自宅に取り残された父娘が、水と一緒にやって来たワニの大群に襲われる恐怖を描くサバイバル・パニック・スリラー。出演は「メイズ・ランナー」シリーズのカヤ・スコデラーリオと「プライベート・ライアン」「トゥルー・グリット」のバリー・ペッパー。監督は「ヒルズ・ハブ・アイズ」「ピラニア3D」のアレクサンドル・アジャ。
あらすじ:大学の競泳選手ヘイリーは、巨大ハリケーンの直撃を受けたフロリダで一人暮らしをしている父デイブと連絡が取れなくなったことを心配し、急ぎ実家へと向かう。嵐の中、どうにか実家に辿り着くも父の姿は見あたらず、地下室で重傷を負っていた父をようやく発見する。しかし救助しようとした瞬間、ヘイリーも何かに背後から襲われ、右足を負傷してしまう。相手はなんと巨大なワニだった。しかも洪水による氾濫で、周囲に生息していたワニが大量に家の中に侵入し、脱出も出来ないまま、絶体絶命の窮地に追い込まれるヘイリーとデイヴだったが…。
<感想>思い出の我が家はヤツらのテリトリー。「死霊のはらわた」のサム・ライミと「ハイテンション」のアレクサンドル・アジャが、タッグを組み、動物パニック映画の快作を生んだ。本作で人間を脅かすのはサメでもサルでも蛇でもない。それがワニなんですね、時速32キロメートルのスピードで水中を泳ぎ回り、カミソリのように鋭い80本の歯を持ち、噛む力は1342㎏という、水陸両生の獰猛なアリゲーターが、家の中で大暴れする。
その上、屋外はハリケーンが猛威をふるい、もはや絶体絶命!!動物パニックにディザスター、密室というジャンル映画の鉄板要素をトッピングした贅沢極まりない作品。
自分の家の地下室の下に、カテゴリ5のハリケーンで水浸しになり床上浸水状態。そこへ運悪く近くのワニ園から、ハリケーンで大雨状態で水かさが増して、排水パイプを伝ってワニが逃げてきたのだ。
父親が一人でハリケーンの被害に遭わないようにと、家を補強している最中に地下室で物音がして、行ってみるとワニが、それもデカイやつがいて、大怪我を負っていた。
娘が大学の競泳選手のヘイリー、いくら強靭な娘でもデカイワニにはかなうはずもなく、父親を助けて地下室から抜け出したい。そして、救助に来て欲しいのだ。だが、ボートで救助にきた警官は、ワニに即食べられてしまう。四面楚歌であればあるほどドラマは盛り上がるはずって、いつもそう思う。
それに、何時の間にか、孤立化して誰も近隣の人たちは避難をしていなかった。洪水でワニ園と化した地下室から、父と娘が決死の脱出を試みる緊迫の88分の間、主人公は絶対に死なないという信仰だけが、観客たちの支えだった。
娘のヘイリーは父親とは疎遠であり、身の危険を承知で助けに向かうヒロインのヘイリー。理屈ではない理由が、それは幼い頃から競泳に励む娘に、ハッパをかける時の「最強の捕食者」という父親兼コーチの口癖もシンプルで小気味がいい。
そして、愛犬のシュガー(犬かきが上手)の描写も、弱いものを守ろうとする人間味を感じる。絶対に餌食にはならないと思って観ていたから。だが、作中のワニはほぼCGだそうだが、カメラワークはさながら人間を狙うワニのように、スリリングでした。
しかし、この状況で父親を助けて絆を取り戻し、水泳選手としての弱さを克服していく姿が、ワニの戦いと並行して描かれていたのも良かった。地下室でワニ退治をする強い娘に育てた父親、いかにして、ワニから逃げて父親を助け、自分も助かりたい。
父が出口は玄関の所にも床下が開くと言うので、泳いで行ってみるが、床の上に物が置いてありどうにも押し上げられなかった。そこへ、玄関に水の流れが押し寄せて、家の中にも水が入り、その物が水の勢いで倒れ、床板を上げることに成功する。だが、玄関からその水と一緒にワニも家の中へと流れてきた。
風呂場に逃げ、ワニに追い詰められるも、天井の隙間から逃げて風呂場のドアを開けて、ワニを風呂場に閉じ込めるのに成功する頭の良さに感心。
こういう、パニック映画は必ずといって、女が強いし、人間ドラマもしっかりと描かれていて良かった。
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