ラスベガスの郊外にあるダイナーを舞台に、様々な人たちの思惑が交錯するクライム・サスペンス。監督は、本作が監督デビュー作となるアーロン・ハーヴィー。出演は、「RED レッド」のブルース・ウィリス、「ラストキング・オブ・スコットランド」のフォレスト・ウィテカー、注目の美人女優たちには「ウォッチメン」のマリン・アッカーマン、「トワイライト」シリーズのニッキー・リード、ドラマ「トゥルーブラッド」のデボラ・アン・ウォールらが共演。
あらすじ：夜のラスベガス。金髪美女のテス（マリン・アッカーマン）は、仲間の姉妹ドーン（デボラ・アン・ウォール）とカラ（ニッキー・リード）と共に車を走らせている。3人は女強盗にしてヤクの売人であり、犯罪組織のボス・メル（ブルース・ウィリス）の命令で、郊外のダイナーに向かっていた。
そこでメルのシマを荒らしている奴らの取引が行われるため、先回りしてトラックで運ばれてくるヤクを取り押さえ、彼らの正体を暴くのが彼女たちの目的だった。3人は前回の仕事をしくじっており、これ以上の失敗は許されない。
夜の140号線を南下していた車は、エルモアと名乗る黒人の警官に呼び止められる。警官は目的地まで後ろから着いていくと言い張り、彼女たちは渋々承諾する。しかし彼は、ある警官を射殺し、その制服を奪ったニセ警官だった。
間もなくダイナーに到着する。店内には、トラック運転手と1組の夫婦らしきカップルとウェイトレスがいた。店主と思しきウェイトレスが何か知っているはずだと判断した3人は、店内に向けて銃を構える。
ウェイトレスはライフルを取り出し、カラを射殺する。激情したドーンはウェイトレスを射殺するが、トラック運転手がドーンを射殺する。テスは即座に運転手を撃ち殺す。すると店の奥から、ライフルを構えたコックのビリー（シェー・ウィガム）が出てくる。ビリーは、テスを殺せばメルから大金が貰えることを告げる。そこにニセ警官が入ってきて、怯えるカップルを射殺する。（作品資料より）
＜感想＞この新人のアーロン・ハーヴェイ監督は弱冠３０歳で、ポスト・タランティーノと言われているそうだが、なるほど、もうそんな時代なのかと思った。そう言えば、登場人物みんなしゃべりまくって殺しをするこの展開は、まるで「パルプ・フィクション」のようですよね。
女の子３人組が、一攫千金を狙って古びたダイナーを襲うが、とんだ思惑違いになる、・・・という単純な話なのだが、時間軸を行ったり来たりさせながら、少しづつ物語を先に進めて行くという、構成が見事なサスペンスに出来上がっている。
映画の冒頭では、ダイナー襲撃シーンを映し、そこに至る過程に時間が巻き戻されながら、ダイナーの襲撃シーンを映して、そして過去をと、繰り返しながらクライマックスへとなだれ込む。
そして最後は、マフィアのそのボスの登場っていうか、やっと顔を見せるブルース・ウィリスとその部下の男たち、前半の女の子３人が超ビッチなのに、過激に拳銃を発砲して即座に殺される落ちには唖然。
偽警官のロニー役に扮しているフォレスト・ウィテカー。見るからに悪役にぴったりハマって、キャバレーで働いていた主人公の金髪女テスを、ボスのメルに紹介したのだが、秘かに彼女に惚れている様子が見える。それが前回の仕事に失敗したテスたちを、消すようにと仲間のビリーは、ボスから命令されていたのだ。
ボスのメルを演じているのはブルース・ウィリスだが、貫録のないハゲ爺のような風体で、出番少ないし最後には金髪女のテスに殺されてしまう情けなさ。
確かに、激しい銃撃戦を繰り広げるクライム・サスペンス映画としての構成は良いようだが、本家タラアンティーノ監督の「デス・プルーフ in グラインドハウス」（07年）のような、派手なドンパチとグロさ加減、女のビッチさとは比べようもないくらい負けている。最後のテスだけが助かって、ボスの車で逃げ、大金の入ったカバンまでせしめるという落ちにも安易な感じがするというもの。
しかしながら、ダイナーの襲撃シーンで、まだ内容の筋書きが分からず、ネタばらしを最後までもっていく構成の上手さは頷けます。
２０１２年劇場鑑賞作品・・・４６
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あらすじ：夜のラスベガス。金髪美女のテス（マリン・アッカーマン）は、仲間の姉妹ドーン（デボラ・アン・ウォール）とカラ（ニッキー・リード）と共に車を走らせている。3人は女強盗にしてヤクの売人であり、犯罪組織のボス・メル（ブルース・ウィリス）の命令で、郊外のダイナーに向かっていた。
そこでメルのシマを荒らしている奴らの取引が行われるため、先回りしてトラックで運ばれてくるヤクを取り押さえ、彼らの正体を暴くのが彼女たちの目的だった。3人は前回の仕事をしくじっており、これ以上の失敗は許されない。
夜の140号線を南下していた車は、エルモアと名乗る黒人の警官に呼び止められる。警官は目的地まで後ろから着いていくと言い張り、彼女たちは渋々承諾する。しかし彼は、ある警官を射殺し、その制服を奪ったニセ警官だった。
間もなくダイナーに到着する。店内には、トラック運転手と1組の夫婦らしきカップルとウェイトレスがいた。店主と思しきウェイトレスが何か知っているはずだと判断した3人は、店内に向けて銃を構える。
ウェイトレスはライフルを取り出し、カラを射殺する。激情したドーンはウェイトレスを射殺するが、トラック運転手がドーンを射殺する。テスは即座に運転手を撃ち殺す。すると店の奥から、ライフルを構えたコックのビリー（シェー・ウィガム）が出てくる。ビリーは、テスを殺せばメルから大金が貰えることを告げる。そこにニセ警官が入ってきて、怯えるカップルを射殺する。（作品資料より）
＜感想＞この新人のアーロン・ハーヴェイ監督は弱冠３０歳で、ポスト・タランティーノと言われているそうだが、なるほど、もうそんな時代なのかと思った。そう言えば、登場人物みんなしゃべりまくって殺しをするこの展開は、まるで「パルプ・フィクション」のようですよね。
女の子３人組が、一攫千金を狙って古びたダイナーを襲うが、とんだ思惑違いになる、・・・という単純な話なのだが、時間軸を行ったり来たりさせながら、少しづつ物語を先に進めて行くという、構成が見事なサスペンスに出来上がっている。
映画の冒頭では、ダイナー襲撃シーンを映し、そこに至る過程に時間が巻き戻されながら、ダイナーの襲撃シーンを映して、そして過去をと、繰り返しながらクライマックスへとなだれ込む。
そして最後は、マフィアのそのボスの登場っていうか、やっと顔を見せるブルース・ウィリスとその部下の男たち、前半の女の子３人が超ビッチなのに、過激に拳銃を発砲して即座に殺される落ちには唖然。
偽警官のロニー役に扮しているフォレスト・ウィテカー。見るからに悪役にぴったりハマって、キャバレーで働いていた主人公の金髪女テスを、ボスのメルに紹介したのだが、秘かに彼女に惚れている様子が見える。それが前回の仕事に失敗したテスたちを、消すようにと仲間のビリーは、ボスから命令されていたのだ。
ボスのメルを演じているのはブルース・ウィリスだが、貫録のないハゲ爺のような風体で、出番少ないし最後には金髪女のテスに殺されてしまう情けなさ。
確かに、激しい銃撃戦を繰り広げるクライム・サスペンス映画としての構成は良いようだが、本家タラアンティーノ監督の「デス・プルーフ in グラインドハウス」（07年）のような、派手なドンパチとグロさ加減、女のビッチさとは比べようもないくらい負けている。最後のテスだけが助かって、ボスの車で逃げ、大金の入ったカバンまでせしめるという落ちにも安易な感じがするというもの。
しかしながら、ダイナーの襲撃シーンで、まだ内容の筋書きが分からず、ネタばらしを最後までもっていく構成の上手さは頷けます。
２０１２年劇場鑑賞作品・・・４６
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