人気脚本家・古沢良太のオリジナル脚本、長澤まさみ、東出昌大、小日向文世の主演で好評を博した同名TVドラマの劇場版。コンフィデンスマン(=信用詐欺師)のダー子、ボクちゃん、リチャードの3人が香港を舞台に繰り広げる大胆不敵な詐欺計画の行方を、二転三転するストーリー展開で奇想天外に描いた痛快エンタテインメント・コメディ。共演に小手伸也、竹内結子、三浦春馬、江口洋介。監督はドラマ版に引き続き田中亮。
あらすじ:美しきコンフィデンスウーマンのダー子が次なるターゲットに選んだのは香港マフィアの女帝ラン・リウ。狙いは彼女が持つと言われている伝説のパープルダイヤ。さっそくボクちゃん、リチャードとともに香港へと降り立つが、ランはなかなかエサに食いついてこない。そうこうするうち、同じくランを狙う天才詐欺師のジェシーが現われ、何やらダー子との過去も絡んで計画は波乱含みに。おまけに、かつて一杯食わされたダー子への復讐に燃える日本のヤクザ赤星の影もちらつき始め、いよいよ窮地に陥るダー子だったが…。
<感想>嘘はいつだって真実より魅力的。史上最大の騙し合い<コンゲーム>が始まる。信用詐欺師としてその世界では知られたダー子、ボクちゃん、リチャードのトリオ。さまざまな変装を見せる、コンフィデンスマンの3人。
ビジュアルと合わせて、それぞれの人物の細かい設定や、成り切った上でのクセの強いキャラクター描写も大いに見どころであり、1つのエピソードだけでも姿から中身まで何役もの人物に変化する長澤まさみに、東出昌大、小日向文世を楽しめますからね。今回もダー子のカラフルでポップな普段の衣装にも注目。
今回の騙しの手法の部分では、“恋愛もの詐欺“やライバルの詐欺師の登場といった断片的なアイデアが巧い具合につながって出来たのが今回の「ロマンス編」。
そして、オサカナの標的は、冷酷さから“氷姫”と称される香港マフィアの女帝ラン・リウ。彼女が所有する伝説のパープルダイヤを狙い、3人はダー子に弟子入りしたモナコと共に香港へと飛んだ。
ですが、敵もそう簡単には引っ掛からない。ところが“氷姫”は占いに弱いということで、真っ白なワンピースを着た2人の姉妹に変装した占い、予知能力師に成り切り、「緑色には気おつけろ」と注意しろと、すると目の前をバイク便の緑色の男が車を停止させる。それからも、占いによる計画で、仲間たちが要領よく立ち廻り、ラン・リウを納得させるのだ。
ダー子たちが、騙しと脅しのプロたちが結集し香港で絡み合う相関図。果たして笑うのは誰? スピーディーな展開のお宝争奪戦です。それが、毎回TVのシリーズを見ていたので、予想通りの終わり方でした。
でも、ラストのドンデン返し的な演出は、またまた子猫ちゃんとか、ポリスたちとかに金がかかって赤字じゃないの、なんて思ってしまった。
長澤まさみのダー子 ちゃん最高です。それに東出昌大のボクちゃん は、いつも甘えん坊キャラで、今回はダー子が好きなのに、元彼の三浦春馬くんのジェシーに取られるんじゃないかと心配で仕方がない。
ジェシーの美貌と愛の言葉についほだされのが、“氷姫”と称される香港マフィアの女帝ラン・リウの、竹内結子の美しさと気位の高い性格にぴったりでした。
最後のボクちゃんが、「ダー子が好きだ」の叫びは本物なのか?・・・いや、演技なのかは観てのお楽しみ。
それと小日向文世さんのリチャード は完璧に役をこなす演技派であり、小手伸也さんの五十嵐 に、その中でも光っていたのはモナコ役の新人・織田莉沙さんですね。モナコは可愛いけど、実は三浦春馬くんのジェシーの子分でしたということに。でも、最後にはダー子に付いてくるという利口なところもあり。
悪役の江口洋介のヤクザの赤星栄介役も、前回での20億円を取り返したいので、誰でもいいからあの3人を捕まえてくれというわけ。いつも思うのですが、最後に必ずダー子に騙されて悔しがる江口洋介の顔が夕日に映えて良かった。
そして後半。どこかで見たような、一瞬登場するんだけど、偽造ダイヤを造った中国人が小栗旬くんとか、小出しネタも入っていて面白かった。
それに、とことん観客も騙すテクニックには、ラストでも香港の女帝ラン・リウの本物は、ボロ服を着て掃除をしているオバサンであり、左目にパープルダイヤを入れ込んでいましたね。騙しの仕掛けもスケールアップしてましたです。
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