9.11同時多発テロから9周年になる9月11日に、フロリダ州のキリスト教会がコーランを燃やす行事を計画していることが発覚し、騒ぎになっているそうです。クリントン米国務長官は「罰当たりで恥ずべき行為」と最大級の言葉で非難していますが、まったくそのとおりだと思います。
キリスト教がイスラム教に喧嘩を吹っかけようとしているわけで、宗教色の薄い第三者から見ると大人げない行為は滑稽ですらあります。むろん当事者にとっては深刻な問題なのでしょうが、先進国アメリカにおいて宗教対立に火をつけるような行為が計画されることに驚く共に、やれやれという気もします。
宗教を敵視することでも有名な生物学者リチャード・ドーキンスは、欧州では宗教の影響力が減少しているのに対し、米国では増していると述べています。イスラム過激派による9.11同時多発テロのあと、イラク攻撃に踏み切ったのもブッシュ政権を支えたといわれるキリスト教右派の影響があるとする見方があり、イラクの戦乱には宗教の影がちらつきます。
ふだん神や愛、平和などを叫んでいる連中がどんな理由があるにせよ、戦争を招くのはたいへん皮肉なことで、また馬鹿げた話であります。宗教がテロなどの過激な行動をすることは、日本ではオウムを除いてあまり関係のないことと思っていましたが、決して無縁ではないことを最近知りました。
1932年に起きた血盟団事件は前大蔵大臣の井上準之助、三井財閥の中心人物であった團琢磨が暗殺されたテロ事件ですが、血盟団の首謀者、井上日召は日蓮宗の僧侶であり、日蓮宗の信仰が重要な役割を果たしたそうです。この事件は同じ年に起きた5.15事件とともに以後の歴史に大きな影響を与えました。葬式仏教と呼ばれる現在の仏教からは想像し難いことですが、78年前には威勢のいいこともあったわけです(はなはだ迷惑ですが)。
宗教にはよい面があることはもちろんで、一部の人は宗教によって精神の安定を得ていると思われます。しかし宗教にもよりますが、その有害さもまた膨大です。戦争まで持ち出さなくても、洗脳して家族を破壊したり、財産を吸い上げたりと、他に比較するものがないほどの大きな影響を人に与えます。しかも合法的に。
一部の宗教は数百億円の金を集め、まるでビジネスのように見えます。しかし宗教活動による収益には課税されないなど、どう見ても実態に合わない優遇措置が存続しています。
所詮、宗教は人を騙(だま)して成立するものです。善かれ悪しかれ、騙すことを基本とする集団を社会が優遇するのは奇妙なことです。
キリスト教がイスラム教に喧嘩を吹っかけようとしているわけで、宗教色の薄い第三者から見ると大人げない行為は滑稽ですらあります。むろん当事者にとっては深刻な問題なのでしょうが、先進国アメリカにおいて宗教対立に火をつけるような行為が計画されることに驚く共に、やれやれという気もします。
宗教を敵視することでも有名な生物学者リチャード・ドーキンスは、欧州では宗教の影響力が減少しているのに対し、米国では増していると述べています。イスラム過激派による9.11同時多発テロのあと、イラク攻撃に踏み切ったのもブッシュ政権を支えたといわれるキリスト教右派の影響があるとする見方があり、イラクの戦乱には宗教の影がちらつきます。
ふだん神や愛、平和などを叫んでいる連中がどんな理由があるにせよ、戦争を招くのはたいへん皮肉なことで、また馬鹿げた話であります。宗教がテロなどの過激な行動をすることは、日本ではオウムを除いてあまり関係のないことと思っていましたが、決して無縁ではないことを最近知りました。
1932年に起きた血盟団事件は前大蔵大臣の井上準之助、三井財閥の中心人物であった團琢磨が暗殺されたテロ事件ですが、血盟団の首謀者、井上日召は日蓮宗の僧侶であり、日蓮宗の信仰が重要な役割を果たしたそうです。この事件は同じ年に起きた5.15事件とともに以後の歴史に大きな影響を与えました。葬式仏教と呼ばれる現在の仏教からは想像し難いことですが、78年前には威勢のいいこともあったわけです(はなはだ迷惑ですが)。
宗教にはよい面があることはもちろんで、一部の人は宗教によって精神の安定を得ていると思われます。しかし宗教にもよりますが、その有害さもまた膨大です。戦争まで持ち出さなくても、洗脳して家族を破壊したり、財産を吸い上げたりと、他に比較するものがないほどの大きな影響を人に与えます。しかも合法的に。
一部の宗教は数百億円の金を集め、まるでビジネスのように見えます。しかし宗教活動による収益には課税されないなど、どう見ても実態に合わない優遇措置が存続しています。
所詮、宗教は人を騙(だま)して成立するものです。善かれ悪しかれ、騙すことを基本とする集団を社会が優遇するのは奇妙なことです。
日本で仏教徒がテロ活動したという話は知りませんでしたが、基本的にはやっぱり「葬式仏教」ですよね。
そもそも日本神道は信仰であっても宗教ではありませんでしたし、中世までの寺院は支配者階級の一部で一般人には縁遠い存在で、近世においては民衆のキリシタン化防止のための地域監視拠点的側面も負っていました。庶民はもっぱら「講」によって信仰と現世利益獲得を目指していましたから指導者による暴走などは起きにくいシステムであったといえます。とはいえ伊勢のお札が降ってきたなどとして始まる踊狂現象のようなカルト的集団ヒステリー現象も周期的に起きていたりはしますが‥‥
そもそも日本の「神」と一神教の「GOD」は別物です。日本の神はタタリ神の側面を色濃く持っています。したがって神を祭るということは現世利益を得るためだけでなく、災厄を避けるたもの鎮撫の儀式でもあるわけです。一方、GODはユダヤ・キリスト・イスラムともどもヨシュアの宗教の主であり、GODに対し妄信と絶対的服従を強いるものです。逆らうものには徹底的な殺戮がもたらされるのもヨシュア宗教の教理に通底しています。
我々日本人とは本質的に神に対する考え方や価値観が違うし、頭では理解したつもりになっても実際のところは‥‥
とまあそんなわけで、わざわざ新たな揉め事の種つくるようなバカくさいことしてるなあとはアタシも思いますが、米国では避けられない事態なのかもしれませんね。ともに同じヤハウェを信仰しながらも違う預言者による言葉を信奉するが故に生じる不寛容さは2千年以上も受け継がれてきたものですから。そして米国ではピューリタン(オナニーしたら死刑のアレですね)をはじめとしたキリスト教原理主義ともいえる宗派が今もたくさん元気にがんばってる。
あれだけデカイんだもの、いろいろいますよ。
それに日本の宗教法人保護は神道系の影響力を排除するため(他にも理由はありますが)GHQによってもたらされた米国本位の価値観から生み出されました。
もうなにからなにまでby USA。
フラットさん、ずいぶんお詳しいですね。いろいろと教えられることがありました。まったくご指摘のとおりですが、私なんぞ、頭で理解する者は抽象論になりがちですね。
また子供の頃から神を当然のものとして育てられた人の宗教観を他者が理解するのは難しいかもしれません。
それにしても宗教の対立は困った問題で、数十年単位の時間をかけてもおそらく解消はしないでしょう。
保護にGHQが関係していたとは初めて知りました。理由を聞くとなるほどと思います。