a green hand

久しぶりのパン焼き器




本当に久しぶりなため計量も慎重にし、レシピと向き合う。
計量のきちっとしているハルがいてくれたらな~とブツブツ。

私はつくづく嫌になる困った欠点がある。

数が記憶に残らないのだ。
これはきっと在職中の心的外傷かなと思ってみる。
その前からかも知れないが・・・・。

40代前半だったろうか教育委員会出向があった。
この時に行財政調査で学校基本調査というものがあった。
その頃全て手作業と計算機。

この教職員の給与も含めての教育全体にかかる金額というのは事務専門職ではない素人の私には想像外の数字である。

幼小中から提出された教育費全体の各総計をまとめ上げ教育事務所に伺い、偉く数字に強い人から私が監査を受けるのである。
テストの結果が目の前で明らかになっていくのである。

全く数学的な頭脳を持たない私は数は単なる数字であって実感が伴わない。
数はセンスだと言われるが全くのセンスなし。

その節は優秀なセンスの持ち主の夫に随分と助けられたものだ。
そんなことが3年続き、現場へと戻された。

どんなに金額が小さかろうと大きかろうと実感のわかない数字であり、ストレス解消に購入した品物も安くはなく、そうかと思うと日常品の100幾らかの金額に躊躇して買わなかったりする。

妹にはいつも「何なのその金銭感覚」と窘められた。

退職してからの10年はその名残があったが今ではその症状がたまに出る程度となった。

それでも電車の時刻、指定席の番号、約束の日時、そういうものは決行されるまで何度となく確かめるのだが頭に残らないのだ。

さて、パン焼き器だが、ドキドキしながらセットした。

卵、砂糖、牛乳、バター、ベーキングパウダー、強力粉、忘れたものは…無し。

と思ったが書くのを忘れたのが無しではなく
だった。

3時間弱かかる。
また庭に出た。




ちょっと未熟者さん、パンは上手くいってる?
とか何とかパンジーの叔父さんに話しかけられた気分である。
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