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『小さな王様と約束の国 ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル』公式ホームページ
…買いすぎですか?これでWiiウェアタイトル、5つ目の購入です(笑)
『小さな王様と約束の国 ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル』を、約3時間ほど遊んでみてのファーストインプレッションです。
●小さな王様の、再建の物語
今作は、ゲームキューブで発売されました『ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル』の、時代的には続編となります。が、恐らくストーリーの感じからして、前作未経験者でも問題なく楽しめると思われます。
FFと言えば正統なRPGを思い浮かべますが、今作のジャンルは「国造りRPG」です。
今回の主人公であるレオは、まだ幼いので自ら戦いに出ることはできません。あくまで家を建てて、住民を増やして、はたまた冒険者を雇ったりして、国を築いていきます。従来のFFのRPGだと思って買うと、たぶん痛い目見ます(笑)
●操作方法
まずは、簡単に操作方法を。
(Wiiリモコン+ヌンチャクによる操作方法です)
3Dスティック(ヌンチャク)…移動
十字ボタン(Wiiリモコン)…カメラ視点移動
Aボタン(Wiiリモコン)…話しかける・城や住民の家に入る
Bボタン(Wiiリモコン) or Zボタン(ヌンチャク)…カメラがレオの真後ろに回りこむ
+ボタン(Wiiリモコン)…上空からの視点になる
『アクトレイザー』みたいな感じ…といったら分かる人には分かるかな?(笑)
これで、街のそこそこ広い範囲を見渡すことが出来ます。
Wiiリモコンを振る or -ボタン(Wiiリモコン)…チャイム(執事)を呼ぶ
家を建てたい、もう今日の活動を終了したい場合などに呼びます。
●家を建てないことには始まりません
ひとまず、家を建てないことには何も進みません。
レオは、建築物を建てる能力を持っています。家を建てられる場所(緑色に光っている床)に来たら、チャイムを呼びます。建てるものの種類と、建てる位置(方向)を決めると、精霊力を消費して家を建てることができます。消費量は、建てるものの種類によって異なります。
で。家を建てると、そこには(なぜか)すでに住民が住んでいます。まあ、ストーリー的な絡みもあるので深くは突っ込まない方向で(笑)
とにかく、まずは家を建てていくことが基本です。それによって住民が増えて、いろいろとできることが多くなっていきます。
●1つ1つ仕組みを知っていくべし
…とはいえ、家を建てるだけでうまくいけば、苦労はしません。
・レオが建てられるもの
最初、レオが建てられるのは普通の一軒家だけです。新しい建物を建てるには、レオがその建物を「頭に思い描けなくてはいけません」。つまり、覚えさせるとか、あるいは何らかの方法で古い思い出の記憶を呼び起こすことで、新しい建物が建てられるようになります。
たまに、勝手に種類が増えることもありますけどね(笑)
・精霊力
家を建てるのに必要不可欠な精霊力。しかし、無限にあるわけではありません。
もちろん、精霊力がなくなると家を建てることはできません。精霊力は、街の外にある、モンスターが巣食うダンジョンに潜り込んで、「精霊石」を取ってくることで精霊力が増えていきます。
しかし、先ほど言ったように、レオはまだ幼いので戦えません。
・冒険者
そこで、冒険者を雇います。冒険者を志願する住民が城の前に集まるので、志願者の能力を見たりして、良さそうさ住民を冒険者に任命します。(任命するには資金がかかります)
任命を受け、冒険者となった住民は、翌日から冒険者としての活動が始まります。
・おふれ
毎朝、看板の数だけ「おふれ」を出すことができます。(おふれを出すには、資金がかかります)主に、ダンジョンの探索、ダンジョンの親玉を倒してくるなどです。
おふれを出すと、冒険者は看板の周りに集まります。そして、レオはおふれを受けたいといっている冒険者に対して「よろしく頼む」とか「もっと経験を積んできて」とか「今日は休んで」などの指示をします。放っておくと、大抵の冒険者は勝手におふれを受けてしまうみたいですが…。
「今日は休んで」という指示は、冒険者は連日ダンジョンで戦いに行って、疲れてきた時に選べるようになります。そのまま続けてダンジョンに行かせてしまうと、精神面で影響を及ぼすようになります。(やる気がなくなる、とか)
ダンジョンにはそれぞれレベルがあり、冒険者のレベルと見比べてから指示するようにしましょう。レベル5のダンジョンに、いきなりレベル1の冒険者を送りつけるのは無謀ですからね。
ちなみに、実体験。レベル2のダンジョンに冒険者を送りつけたら、なんとレベル25のモンスターが出てきて一撃でやられていました。どうせいっちゅうねん(笑)
ま、こんなハプニングもあるので、油断できません。
ちなみにHPが0になってしまった冒険者は、死にはしませんが「療養中」となり、次の日は活動できなくなります。
また、各ダンジョンには「探索度」というものがあります。探索度が満タンになると、そのダンジョンは探索し尽くしたことになり、これ以上入っても精霊石が手に入りません。逆に、あまり探索度が少ないと、そのボスの親玉を倒すおふれが出せません。探索して、冒険者がダンジョンの親玉を発見することで、親玉討伐のおふれが出せるようになります。
・幸せ度
住民と道端で話しかける、住民が買い物をするなどで、「幸せ度」というものが増えていきます。幸せ度が満タンになると、「幸せ玉」というものが1つ生まれます。
また、冒険者が特定のおふれを達成した瞬間「幸せフィーバー」が発生し、一定時間の間幸せ度の増加量が大きくなります。
ちなみに原則として、1日のうちに道端で話しかけられるのは、1人の住民に対して1回だけです。(冒険者は例外)
・幸せをふりまく
チャイムを呼んで「幸せをふりまく」を選択すると、持っている幸せ玉を消費して、「幸せをふりまく」ことができます。どうなるか?というと、一定時間の間、レオが住民や冒険者に道端で話しかけることで、住民の家族仲が良くなったり、冒険者の能力が一時的にアップしたりします。
ちなみに「家族仲」というのは、文字通りその家族の仲の良さを表しています。これが増えてくると、夜遅くまで家の明かりが灯っている状態になり、それによって、より遅くまでレオが行動できるようになります。(初期段階では、夕方が訪れた頃に1日が終わるので、わりと早いです)
・王国の発展
幸せ玉を消費して「王国を発展」させることができます。王国が発展すると、新しいおふれが出せるようになったり、新たな出来事が起こるようになったりします。
・朝の報告
1日が終わると自動セーブされ、すぐ次の日が始まります。1日の始まりは「朝の報告」から始まります。これは、簡単に言うと、先日何があったかをまとめているものですね。
「冒険報告書」では、先日、冒険者が行ったことが記されています。どのダンジョンに行って、どのモンスターと戦ったかまでが書いており、またモンスターのとの戦闘状況まで書かれているんだから、もう恐ろしい(笑)
ここまで作れているのなら、いっそのこと戦闘を見れるようにして欲しいと思う人もきっと多いと思いますが、テンポを崩す原因にもなりかねないことを考えると、報告書だけで済ませるというのも1つの手だろうと思いますね。
ちなみに…細かい話なんですが、セーブした後電源を切って、次にゲームを起動して続きから始めた日の朝の報告では、「冒険報告書」で戦闘の模様などの細かい報告は見れなくなっています。たぶん、セーブせずにその時だけデータとしてはじき出しているということでしょうね。わりとあの量の内容を保存するとなると、そこそこの容量と処理が必要になりそうなので。
「経済報告書」では、資金と精霊力の、収入と支出を見ることが出来ます。昨日どれだけ使って、今日どれだけ収入で入ったかは一目で分かります。
もっとシステム的な要素はありますが、基本的にはこんな感じで王国を盛り立てていきます。
一度に言われるとなかなか難しそうですが、順を追って1つ1つ説明されるので、そんなに身構えるほど複雑なものではありません。
●この絶妙なバランスは何なんですか?
私は、あまりこういう系のゲームをプレイしたことがないわけですが…何というか、まさに絶妙。
「シムシティ」ほど複雑ではなさそうですし、かといって単純すぎもしません。単純すぎない、というよりは、理解しやすいのかもしれません。結果としては色んなものが絡み合っているのかもしれませんが、実際プレイしてみるとなんかすんなり楽しめています。進め方が丁寧だと思うんですよね、きっと。
ゲーム内の1日が大体10分前後で終わって、そこでセーブ。しかし、翌日になって報告書とかを見始めると…というのを繰り返していると、非常にやめ時を失います。1日が短いことも、良い意味で影響しているでしょう。
表情が変わらない点については…普段は全く気になりません。唯一、イベントなどで人物をアップにされるとちょっと気になりはしますが…まあ、それが重要なことかというと、そうでもないとは思います。
それと、+ボタンである程度街を見渡せるわけですが、カーソルが出てきて、自由に移動できるのかと思いきや、住民にカーソルを合わせると名前が出てくるくらいで、特に移動できるわけでもなさそうです。
今はいいんですが、後半になってきて街全体に家が立ち並ぶようになると、わりと端から端まで走って移動するのもそこそこ時間がかかりますので、テレポート的な手段はあってもよかったのでは?とは思います。(もしかしたら、そのうちチャイムから教えてもらえるのかもしれませんが)
気になった点はそれくらいです。とにかく、私個人的には非常に絶妙なバランスで、非常に楽しめています。
一方で、こういう国づくり的なゲームをやり慣れている人には、物足りないのかも?とも思ったり。まあFFシリーズの路線を組んだだけに「FFユーザー=国づくり的なゲームをあまりやったことがないかも?」的な感じで、これくらいのバランスにしているのかな?とは思ったりしました。
あまりこういうゲームをやったことがない私が大絶賛してたりするので、「国造りRPG」と聞いて「?」という人こそ、遊んでみる価値はあるのではないかと思います。もちろんそうでない人にもオススメできます。
文字通りの「万人向け」作品ではないかと思いますね。