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映画「ビューティフルマインド」にみるジョン・ナッシュのアスペ度

2006-02-27 00:32:24 | 映画・演劇
先日、衛星放送で「ビューティフルマインド」を放送していた。
この映画はアカデミー賞主要4部門を受賞している。

話の内容は天才数学者ジョン・ナッシュ(実在)の若いころから、統合失調症に苦しみながらも自分の障害に立ち向かう、そして夫をかげながら支える妻によってノーベル経済学賞を受賞するまでの感動作だ。

いつぞやだんなが飛行機の中でこの映画を見てえらく感動し、DVDまで買って私に見ろ見ろと勧めた作品だ。(そういって自分は途中で寝てしまっているんだから。
あ、もしかして・・・支える妻を見習えということか?!むむむ・・・。)

映画を見ていて気づいたことがある。ジョン・ナッシュは妄想を見ていたことで統合失調症とされているが、私にはどう見ても、ある特徴から彼はアスペルガー症候群ではないかと思われた。

アスペの特徴が出ている場面は次のとおり。

1.大勢の人の中で非常に目立つ、ぎこちない奇妙な歩き方
アスペルガー症候群の人は上肢と下肢(手と足)の協調運動障害が見られることがある。

2.正直すぎる。ストレートな表現。
映画では女性をくどくのにあまりに性的なストレートな表現のためひっぱたかれる場面がある。

3.音に対しての過敏性。
映画では大学の数学講師になったナッシュが外の工事の音に耐えられなくて夏の暑い教室の中窓を閉め切って授業をする場面がある。

4.特別な興味に対する熱意と知識。
ナッシュの場合、ゲーム理論、微分幾何学。 暗号解読の数字や文字の配列もそのうちなのか?

5・こだわり。
ナッシュは紅茶へのこだわりがある。確かお気に入りは北インド地方の紅茶だったような・・・

6.言葉を字義通りに解釈する。
プリンストン大学の学長となったナッシュの友人がたずねてきたナッシュに向かって「Jesus Christ!」(驚いたな!)Jesus Christはそのまま読むとイエス・キリストのことだが、よく驚きの表現として使われている。しかしナッシュはこれを驚きの表現として使っているのがわからず、それに対して「いえいえ、私は救い主キリストではありません。」と答えている。

とざっとこんな感じだが、よく見たらアスペルガーの特徴がまだまだ出くるのではないかと思うほどだ。

映画では実際には存在しない3人の人物が出てくる。諜報機関の人、親友だと思っていた人とその娘。その人たちが実在しないのだと知った時の衝撃。現実を受け入れなければいけない苦しみ。特に献身的に支える妻アリシアには思わず涙してしまった。

主演はラッセル・クロウ。妻の役にジェニファー・コネリー。
だんなの言うとおり、いい映画でした。お勧めだよ。是非、彼のアスペ度を見てくれ!