When I Dream

~気侭な戯言日記~

友人とお払い箱CD

2006-09-16 23:40:40 | ボクシリーズ(物語風/エッセイ風)
友人“獅子”から「16日にバーバーの予約を入れて、その後H/Hへ行きます」と言う趣旨のメールが携帯に久しぶりに届いた。ボクは、友人“獅子”に「16日の夕方は空けておくよ」と言う短いメールを打って送信した。獅子とは時々メールのやり取りはしているものの、実際には少なくても9ヶ月は会っていないと思う。最後に顔を合わせたのは、ボクが入院していた時に見舞いに来てくれた・・・あの日・・・だったかもしれない。
もう随分長いこと会っていなかったし、自宅からほど近い調布まで買い物に来るのなら、思いで話に花を咲かせて懐かしむのも悪くはないと思ったのだ。

バーバーと言うのは、ボクが行きつけにしている立川にある美容室A.R.E.の事で、浅草の近くに住んでいる友人“獅子”には職場から反対方向で遠いいのだが、一度一緒に店に行ったら・・・獅子もお店の雰囲気を気に入ってくれたのか・・・何度か足を運んでくれている。

待ち合わせは夕方17時に調布パルコのH/H(ヘンリー・ハンソン)だった。
調布にはパルコくらいしかないし、ボクが落ち着けるような喫茶店も無いから滅多に行く事は無かった。“マイ・ボス・マイ・ヒーロー”の最終回前の特番が15時~放送され始めた頃・・・どうせ調布に行くのなら・・・先頃出来たブックオフに・・・もう聞かないだろう“CD”を少しばかりお払い箱にしようと思い、ボクは目線をTVから壁際に並んだCDに移した。
何百枚とあるCDは1年間で1度も聴く事がないものばかりだが、そう簡単には手放す事は出来ない。TVに耳と目を時々向けながら・・・ボクは、後悔する事はまずないだろうと思うモノを慎重に選んだ。考えた末に、中古屋で300円で買ったマライアキャリーの“グリッターズ”タワーレコードで普通に買ったマドンナのMaxi Single“GET TOGETHER”衝動買いして1度聞いただけの“AMBER”・・・など20数枚を選び・・・ついでに、一気に読んだもののもう2度と読み返す気の無い“ダビンチコード”文庫本をお払い箱にする事を決めた。
取りあえずはこれだけでも、少しは乱雑な棚が片づくだろう。

20数枚のCDと文庫本を袋に入れて下げてみると結構な重さになった。TVでやっていた“マイ・ボス・マイ・ヒーロー”の特番はもう終わっていた。時計は16時15分を指している。ブックオフになど寄り道していると確実に17時には間に合わないのは明白だった。
律義な友人“獅子”は店を出たら“今から向かいます”とメールをくれるに違いないし、時間にはわりと正確だから、余程の事がないと遅れて来る事はないのは解っている。店を出ていればすぐに返信が戻ってくるはずだと思い・・・ボクは電車の中で「ブックオフに寄り道してからパルコに行くよ」と友人獅子の携帯にメールを送信してみた。だが、電車が調布に着いても返信は戻ってこなかった。
土曜日で美容院が混んでいる事は容易に予想がつく。混んでいて時間が押しているとしてもそろそろ終わる頃だろう。立川から調布に来るには少なくても30分以上はかかるから・・・友人は早くても17時半・・・余裕をみて18時頃の到着だろう。ボクはそう解釈して・・・安心して調布駅の南口から徒歩で5分強の所にあるブックオフへ向かったのだった。
“ブックオフ”の店内にボクが入ると“いらっしゃいませ・・・ようこそ”と威勢がいいだけで全然心のこもっていない決まり文句がこだまする。なんだか虚しい・・・。だが、“お売りいただけるCDですね”っと、対応してくれた若い店員は丁寧で感じがよかった。

ボクは計算を待つ間・・・ずっと探し求めている“ボビー・ロス・アビラ”のCDがひょっとしたらないかと目を皿のようにして背表紙を凝視したが、やはり無い。国内盤さえリリースされたかどうかが怪しい日本では無名のアーティストである。かつて・・・別のブックオフの店にお払い箱にした事を悔やんでも悔やみきれないが、まぁ仕方がない。そして、コミックスコーナーでまだ揃えていない“エンジェルハート”の3巻を手にして呼ばれるのを待った。
20数枚と文庫本でせいぜい1000円強ってトコだろうと思っていたら・・・呼ばれて行ってみると予想に反して2000円ちょっとになった。実際に買った総額からすると凹む安さではあるが、マイナーなCDばかりだからきっと売れ残ると思うし・・・全てに一応は値段がついて引き取ってくれただけでもよかったかもしれない。

ブックオフを出た頃に「今終わりました~これから向かいます」友人“獅子”からメールが来た。時計は17時20分だった。18時に北口のパルコに着くかどうかという所だろう。
ボクは迷わずに近くのマクドナルドに入って・・・150円で手に入れた“エンジェルハート”の3巻を読んで久しぶりに会う友人を待つことにした。

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