自分にとって都合の良いものが、特に自分にとってだけ一方的に都合の良いものが、いつまでも変わらずに自分に都合よくあると思っていてはいけない。
一方的に都合が良くて、相互関係をあまり持たないものだと、感謝はほとんど生まれないしその都合の良さが当たり前のようになってしまう。
私の通っている書道教室の一人の先生が退職をされるらしく、次回が教場最後の勤務だという。
その先生の書く字はとても独特の流れと雰囲気とリズムがある。
私が書道を始めてから、どうしてもその先生の字は真似ることすらできなかったし、私自信好みではなかった。
しかし、最近になってようやく先生の凄味が分かるようになって、特に先生の書く楷書を見るときゅんとするようになった。
背の高い女の先生で、65歳とは思えないパワフルさを持ちながらも品も高い。
真っ赤なマニキュアをして、いつもお洒落な感じで、私はいつも先生を見て孔雀を想像するのだった。
私は教室では物静かな生徒なので、顔と名前はさすがに一致しているだろうが、先生にとって印象のない生徒のうちの一人だと思う。
そんなに会話を交わしたこともないけれど、私は先生の言う一言の言葉で何がいけないのか理解をすることが多かった。
一瞥しただけで、本当に的確なアドバイスをしてくれた。
「もうちょっときゅっとするのよ、一文字を」
「しなやかさ、あと、たおやかさ」
「気脈がずれてるのね」
あるときに私の号をいろんなバリエーションで書いてくれた。
「ほら~、こんなにかわいい」
と自分で書いた字をかわいいと形容した。
私もすごくかわいいと思ったから、女の子が光り物を見た時のように、「かわいい~」と目をとろんとさせて言った覚えがある。
退職の理由は定年ということで、詳しくは知らないが、それなりにゆっくりされるのだろう。
来週、ちゃんと「ありがとうございました」と言おう。
大事な人がみんな、明日いなくなってしまうわけではないけれど、その可能性というのは決してゼロではなくて、一緒に時間を過ごすことや感謝を伝えることをしたい。
距離とか深度を図ってしまうものだけど、堂々巡りはもうやめて。
一方的に都合が良くて、相互関係をあまり持たないものだと、感謝はほとんど生まれないしその都合の良さが当たり前のようになってしまう。
私の通っている書道教室の一人の先生が退職をされるらしく、次回が教場最後の勤務だという。
その先生の書く字はとても独特の流れと雰囲気とリズムがある。
私が書道を始めてから、どうしてもその先生の字は真似ることすらできなかったし、私自信好みではなかった。
しかし、最近になってようやく先生の凄味が分かるようになって、特に先生の書く楷書を見るときゅんとするようになった。
背の高い女の先生で、65歳とは思えないパワフルさを持ちながらも品も高い。
真っ赤なマニキュアをして、いつもお洒落な感じで、私はいつも先生を見て孔雀を想像するのだった。
私は教室では物静かな生徒なので、顔と名前はさすがに一致しているだろうが、先生にとって印象のない生徒のうちの一人だと思う。
そんなに会話を交わしたこともないけれど、私は先生の言う一言の言葉で何がいけないのか理解をすることが多かった。
一瞥しただけで、本当に的確なアドバイスをしてくれた。
「もうちょっときゅっとするのよ、一文字を」
「しなやかさ、あと、たおやかさ」
「気脈がずれてるのね」
あるときに私の号をいろんなバリエーションで書いてくれた。
「ほら~、こんなにかわいい」
と自分で書いた字をかわいいと形容した。
私もすごくかわいいと思ったから、女の子が光り物を見た時のように、「かわいい~」と目をとろんとさせて言った覚えがある。
退職の理由は定年ということで、詳しくは知らないが、それなりにゆっくりされるのだろう。
来週、ちゃんと「ありがとうございました」と言おう。
大事な人がみんな、明日いなくなってしまうわけではないけれど、その可能性というのは決してゼロではなくて、一緒に時間を過ごすことや感謝を伝えることをしたい。
距離とか深度を図ってしまうものだけど、堂々巡りはもうやめて。